10位発進も心はモヤモヤ 石川遼が求めるスコアの“根拠”

10位で開幕戦初日をスタートした石川遼(撮影/大澤進二)

◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 初日(30日)◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重)◇7062yd(パー71)

雲一つない快晴で迎えた新シーズン開幕戦。プロ16年目を迎えた石川遼が10位タイと好発進を切った。

前半11番でボギーが先行する幸先の悪いスタートだったが、続く12番(パー5)でカラーから3mのパットを沈めてバウンスバック。「ボギー後のバーディで落ち着いた」という流れで14番でもバーディを奪うと、17番(パー5)では4打目をピンそば1mにつけてスコアを伸ばす。最終9番は8mを沈めてバーディ締めとした。

6バーディ、2ボギーの「67」で4アンダーの滑り出し。「もう少し良いゴルフができた気がする」と反省が口をついたが、「楽しかった。気合いが入りすぎて普段と違うことをやってしまう、とかもなかったので良かった」と笑顔で振り返った。

それでも心の中に“モヤモヤ”が残るのは、練習場よりもコースでミスをした時の方がボールの曲がり幅が大きくなってしまうから。原因については「ほんのちょっとしたところ。(球筋を)制御できていないわけではなく、曲がり幅も想定の範囲内だけど、コースに出るとアドレスが取りにくかったり、複合的なライに対しての打ち方がまだ合っていない」と分析する。

ショートゲームでスコアを伸ばした(撮影/大澤進二)

100yd以内のショットとショートゲームの精度に支えられてスコアを伸ばせたものの、自身の理想とするバーディの獲り方とは程遠い。「もう少し再現性の高いバーディの獲り方ができたんじゃないかな」と厳しく省みる。グリーン周りに至るまでのショットでのミスを、2日目以降に向けての改善点とした。

また、この日同組でプレーして首位発進を決めた金谷拓実については「僕は金谷選手のファン。勝負師としてのスピリットも感じる」と称賛。「彼と優勝争いをしたことがないので、僕も上位に行けるように」と7歳下の好プレーを刺激にしている。

首位の金谷、今平周吾とは3打差でのスタート。「18ホールのスコアだけの順位だとダンゴ状になるので、初日の順位はあまり気にしていない。きょうはスコアに対しての“根拠”が足りなかったので、もう一度あした気持ちを切り替えて、良いスコアを出せるように準備していきたい」と意気込んだ。(三重県桑名市/内山孝志朗)

2日目は3打差の首位を追いかける(撮影/大澤進二)

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