全国高校選抜大会 卓球女子 大舞台を楽しみ、手応えをつかんだ中津南 【大分県】

全国高校選抜大会の女子学校対抗団体戦に出場した中津南は、予選リーグ2勝1敗で2位。決勝トーナメント進出を逃したが「大きな自信」を手にした。竹之下裕司監督は、「団体戦に出場できるギリギリの人数だったが、全国の強豪相手によく頑張った。大舞台で萎縮することなく、楽しんで戦っていた。インターハイ(全国高校総体)に向けて、いい経験になった」と充実感をにじませた。

部員はキャプテンの黒川春香(3年)と渋谷有里子(同)、平乃想美(同)、山口彩実(2年)の4人。小学生の頃から地元の卓球クラブで腕を磨いて実績を残した選手が集まったが、それだけでは勝てない。昨年11月の県新人大会ではダブルスで渋谷・山口ペアが優勝、シングルスでは山口が準優勝したが、団体戦では明豊に敗れた。黒川は「明豊は10連覇が懸かっていて、絶対に負けられないという強い思いがあった。その気持ちに負けてしまった」と振り返る。

短時間・省スペースで全国大会までたどり着いた

大会後は各々が自分の武器を磨くとともに、全国高校選抜大会出場を目標とした。練習時間は平日2時間弱、場所は体育館の2階や剣道場の空いたスペースを利用するなど練習環境が整っているとはいえない。そのような環境で、向上心を高く保ち、効率のいい練習メニューを考えた。

山口は鋭いサーブから両ハンドドライブを迷いなく繰り出す攻撃型スタイルを強化し、冷静に試合を運ぶ戦術面でも工夫を凝らした。カット主戦型の渋谷とペアを組むことで、ダブルスはチームの強みとなった。九州高校新人大会の団体ダブルスでは、狙い通り、先勝する勝利の方程式で全国高校選抜大会までたどり着いた。4人は「これまでの力以上のものを出せた」と口をそろえ、次の目標はインターハイ出場。「もう一度、全国の舞台を楽しもう」が合言葉となった。

次の目標は全国高校総体出場となる

(柚野真也)

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