スラックラインが結ぶ縁 宇都宮、ポップサーカスのパフォーマーと世界王者ら交流

ケビンアントニオさん(上)、ベンハミンイグナシオさん(下)の練習を見学する中村陸人さん、拓志さん兄弟と竹部さん

 【宇都宮】スラックラインが結ぶ縁-。新里町の道の駅うつのみやろまんちっく村で9日まで開かれている「ポップサーカス宇都宮公演」(下野新聞社主催)のスラックラインのパフォーマーと、同競技の昨年6月のワールドカップ男子王者の中戸祭町、星が丘中3年、中村陸人(なかむらりくと)さん(14)ら県内の選手が交流を深めている。31日には閉演後の練習を中村さんらが訪問し、意見交換するなど刺激し合った。

 同サーカスのパーフォーマーは、チリ国籍のフェルナンデスフェンテス・ケビンアントニオさん(24)、パエスカスティーヨ・ベンハミンイグナシオさん(23)。練習を訪問したのは、中村さん、弟で同大会ベスト8の拓志(たくし)さん(12)、同大会女子準優勝の日光市土沢、作新学院高3年、竹部茉桜(たけべまお)さん(17)。

 きっかけはインスタグラム。昨年12月、チリ選手権2位のケビンアントニオさんを中村さんがチェックして交流が始まった。

 その後、同サーカスがコロナ禍による休演から再開する際、サーカスでは珍しいスラックラインを目玉プログラムとして取り入れることにし、ケビンアントニオさんら2人が出演することが決定した。

 2人は「まさか会場が中村さんが住む場所とは」とびっくり。中村さんらも地球の裏側に住む競技の仲間との対面を喜んだ。また、サーカスでは演目と演目の間にスラックラインを設営し、終了後すぐに撤去しなければならないことから、中村さんの父の会社員、学(まなぶ)さん(44)がアドバイスするなど協力した。

 練習中の2人を訪問した中村さんらは笑顔で語り合った。中村さんらは「客へのアピールの仕方などは大会でも参考になる」。ケビンアントニオさんらは「憧れの世界チャンピオンと会えて光栄」などと話していた。

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