窓こじ開け10分で“断念”…ヒントは防犯意識の高さの「見える化」凶悪事件からどう身を守る?

この春から新生活を始めるみなさんが気になるのが防犯対策。連続強盗事件が起きるなど物騒の世の中で安全な生活を守るために、すぐできる防犯のヒントとは?

4月4日、グランシップ(静岡市駿河区)で行われた静岡大学の入学式。約2600人の学生が新たなキャンパスライフをスタートしました。1人暮らしを始める学生たちが気になるのは、防犯対策です。

<新入生>

「インターフォンにモニターが付いている部屋を探した」

「オートロックが付いていたので、安心して暮らせる」

「カーテンの色を女の子っぽくしないで、灰色にした」

「自分が1人で家にいる時は、常に鍵をかけておいて、知らない人だったら開けないようにしていきたい」

防犯のプロは、みなさんの生活の中に危険な落とし穴があると警鐘を鳴らします。

<エスピトーム 浅田光一部長>

「部屋に入るまでは警戒した方がいい。例えば、駐輪場があるが、物陰に潜んでいて、飛び出てくることも考えられるので注意する」

オートロックも万能ではありません。

<エスピトーム 浅田光一部長>

「いわゆる『共連れ』。後から走ってきて一緒に入ってしまう危険性があるので、入る前に一度、周囲をうかがって、誰もついてきていないかなを確認する。もし誰かがいる場合は、先にどうぞと言って入れて、その後に入る」

静岡市内のホームセンターです。

<山本太朗記者>

「こちらのホームセンターでは、防犯グッズのコーナーが設けられていて、売れ行きは好調ということです」

<ジャンボエンチョー清水鳥坂店 小林裕之チーフ>

「2022年と比べて、当店では(防犯グッズの売上は)130%くらいで推移しています」

全国各地で相次ぐ強盗・窃盗事件の影響で、防犯への意識が高まっています。ジャンボエンチョー清水鳥坂店では、窓ガラスへの対策をおすすめしています。

<ジャンボエンチョー清水鳥坂店 小林裕之チーフ>

「お客様から多く問い合わせがあるのは、窓に貼るフィルムが多く問い合わせがきている。窓ガラスにフィルムを貼ることで、窓を割る時間を稼ぐということで」

警察庁によりますと、侵入者が窓を開けるのに、5分掛かると約7割があきらめ、10分以上掛かるとほとんどが断念するとしています。ほかには、次のような商品もあります。

<ジャンボエンチョー清水鳥坂店 小林裕之チーフ>

「庭などに敷くと、踏んだ時に大きな音が出る砂利」

犯罪者が嫌うのは音。侵入しようとした際に、大きな音が出ると防犯効果が期待できます。

人感センサーのライトやモニター付きインターフォンの売れ行きが好調です。防犯のプロは、あえて意識の高さを「見える化」することが大事だと指摘します。

<エスピトーム 浅田光一部長>

「この家庭では、鍵を二重を付けているとか、補助錠を付けているとか。この家庭は防犯意識が高いんだなと思えば(侵入を)断念する。防犯意識を強く持つことが大切」

今回取材をした警備会社のエスピトームの浅田部長によりますと、防犯対策で重要なのは、「音」「光」「人の目」「高い防犯意識」だといいます。静岡県では比較的、防災の意識は高いのですが、防犯の意識が低いとも指摘していて、あえて、見せる防犯を意識することも大事です。

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