接客コンテストで全国3位 齋藤さん「リアル店舗の良さ」伝えたい

「リアル店舗の良さが伝わる接客を磨きたい」と語る齋藤さん=長崎市、コロンビアスポーツウェア アミュプラザ長崎店

 全国の販売店や飲食店スタッフが接客のスキルを競う「SC接客ロールプレイングコンテスト」のファッション・物販部門で、「コロンビアスポーツウェア アミュプラザ長崎店」(長崎市尾上町)の店長、齋藤泰裕さん(31)が、部門3位に当たる協会創立50周年記念特別賞に選ばれた。アミュ長崎のテナントスタッフが全国入賞するのは初めて。
 同コンテストは、日本ショッピングセンター(SC)協会が毎年主催。全国各地の予選会、ブロック別の支部大会を勝ち進んだスタッフが、接客中の表情や話し方、提案力などを競い合う。昨年度は1月27日、横浜市で▽ファッション・物販▽食品・飲食・サービス-の2部門に全国各地の代表28人が出場した。
 齋藤さんは新潟市出身。2015年、コロンビアに入社し、昨年2月から同店の店長。20年以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響で店の客が激減した。「どことなく落ち込んだ店舗の雰囲気を払拭し、スキル向上につなげよう」とコンテストに挑戦した。
 コンテストは、いちげんの客を演じる大会スタッフを相手に接客を実演。制限時間内にどんな商品を求めているのかを聞き出し、商品の提案、販売に結び付ける。これまでの接客経験から、いきなり商品を売り込むのではなく、客が身に着けている服や靴などから会話を広げ、ニーズを引き出す方法を磨いた。客層や商品ごとにさまざまなシナリオを想定し準備を重ねた。コロナ禍で買い物客が減ったことで、一つ一つの接客を丁寧に振り返る機会になった。
 アミュ長崎内の予選会、九州・沖縄大会を順調に勝ち上がり、迎えた全国大会。準備していた資料やノートを直前に全て閉じた。「最後は自分の経験と販売力を信じよう」。平常心で臨み、実力を発揮できた。
 コロナ禍が落ち着き「2年ぶりに旅行に行く」「久しぶりに買い物に来た」といった来店者が増えてきたという。「ネットショッピングのお客さまが増えていく中、リアル店舗の良さが伝わるような接客をこれからも磨いていきたい」と笑顔で話した。

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