「50年以上住んで やっと…」JR線の高架化工事進む 向洋駅の仮駅舎を公開 立体交差 広島

広島市の東部地域でJR線を高架にする工事が進んでいます。移設される仮の駅舎や線路が5日、報道陣に公開されました。

末川徹 記者
「JR向洋駅 北口に新しくできた仮ホームです。広島市方面からやってきた列車が到着します。いよいよ2週間後から利用が始まるということです」

JR山陽線と呉線の上り列車は、16日で現在の線路から切り替えられ、17日の始発から仮ホームの供用が始まります。

JR西日本 広島工事所 三木隆史 所長
「まだ仮線路。高架まで道のりは長いが、すばらしい街づくりに貢献できる」

この事業は、府中町の向洋駅から海田町の海田市駅の間の約5.1キロを高架線路にする計画です。大きく東西に区間を分け、2021年から本格的な工事が始まりました。

このうち、向洋エリアでは、山陽本線と貨物列車の上下線4本の線路の北側に仮線路を敷き、列車の通行をいったん移したうえで順次、高架橋を整備していきます。

踏切によって長年、交通渋滞・騒音・事故などに悩まされてきた地元住民も期待を寄せています。

地元住民たち
「エレベーターがなく、踏切を渡り、家に帰る。よく利用するので助かる」
「50年以上住んでいて、やっとスッと渡れるようになる。回り道しなくていいので便利」

線路の高架化によって、全体では16か所の踏切が取り除かれるということです。

向洋エリアの工事は、2030年ごろに完了する予定で、全体の高架化は2037年ごろを見込んでいます。

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