今がお得!「国産牛肉」が安値傾向 業者はピンチ…回復に期待【ヒント】

皆さんの生活をちょっと幸せにするための「ヒント」のコーナー。4月5日は、値上げの春には比較的お得になっている国産牛肉についてです。多くの商品が値上げする中、国産の牛肉の価格は下降傾向。鶏肉と豚肉が高騰していて牛肉を食べる絶好の機会かもしれません。

静岡県富士宮市のまかいの牧場。

<朝霧ハイランド 新海貴志課長>

「おまたせしました。まかいの牧場から5分のところの岡村さんの岡村牛です」

富士山BBQの岡村牛プランです。

<井手春希キャスター>

「柔らかい。ほど良い脂で、くちどけが良いです」

こちらの施設では、できるだけ地元の食材を使ったメニューを提供しています。

<朝霧ハイランド 新海貴志課長>

「コロナの中で、厳しい状況は続いていますが、情報発信する意味でも私たちのやるべき仕事、責務は大きくなっていると思って頑張りたい」

今、この牛肉がピンチなんです。富士宮市にある岡村牧場。現在、約300頭の肉用牛を育てています。この牧場では肉質に優れた黒毛和牛と成長に優れた乳牛を交配させたハイブリット牛が特徴です。その牛にある変化が…

<岡村牧場 岡村千代次社長>

「コロナで消費が落ちていて、価格が反映されていない。ここ1年ぐらいは低迷している。1頭あたり30万円くらい足りない」

黒毛和牛の子牛1頭あたり価格は下落の傾向が続いていて、5年前と比べ約18万円値下がりしています。最大の要因は新型コロナ。外食の機会が減ったことで牛肉の需要も減少したのです。その厳しい状況に追い打ちをかけているのがエサ代や燃料費の高騰です。

<岡村牧場 岡村千代次社長>

「戦争とコロナと円安で、エサ代が3割から物によっては5割上がってるから…大変ですよ」

スーパーでも牛肉の動きは芳しくありません。いろんな商品の値上げが続く中、ぜいたく品として扱われてきた牛肉は買い物客も敬遠しがちです。

<買い物客>

「鶏肉と豚肉を使うことが多い。(牛肉は)月に1・2回」

<田子重下川原店 赤坂真彦店長>

「鶏肉や豚肉の方が単価が安い分、人気がある。牛肉に関しては、値段はそこまで変わらないが客が手に取る機会は減っている」

少しずつ進んでいるコロナからの脱却により牛肉業界は回復に期待しています。

<岡村牧場 岡村千代次社長>

「徐々に安定した収入になって、何と言ってもお客さんが喜んでもらえるようになれば一番ありがたい」

ぜいたく品として敬遠されがちの国産牛肉ですが、取材をしたスーパーでは4月5日の牛肉こま切れの店頭価格がアメリカ産だと100グラム238円、国産は258円となっていて価格の差は20円。以前は、国産牛肉の価格が328円くらいだったということで、70円も安くなっているので今をチャンスととらえて国産の牛肉を楽しんでみてはいかがでしょうか?

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