「次戦もこのままのペースで」WRCメキシコでクラッシュのラッピにアビテブール代表からメッセージ

 2023年WRC世界ラリー選手権に参戦しているヒョンデ・モータースポーツ。同組織のボスとして今季からヒョネ・シェル・モビスWRTを率いるシリル・アビテブールは、第3戦メキシコでリタイアを喫したエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)に対するメッセージをWRC.comに語り、メキシコでのクラッシュを忘れ、次のラウンドでも同じ速さを発揮してほしいとの考えを明らかにした。

“WRCハイブリッド時代”2年目のシーズンとして1月に開幕した2023年シーズン、ラッピはヒョンデのレギュラードライバーとしてチャンピオンシップにフル参戦している。32歳となったこのフィンランド人は、ヒョンデi20 Nラリー1を駆り、とくに第2戦スウェーデン、第3戦メキシコと2大会連続で表彰台を争う速さを見せた。しかし、いずれのラウンドもポディウムには上がることができず、メキシコでは総合首位で迎えたデイ2のSS11でコース脇の電柱に衝突してしまうクラッシュに見舞われ、リタイアを余儀なくされた。

 アビテブールは、自身がWRC.comに語ったラッピに対するメッセージの中で「このままのペースで走ってほしい」との考えを明確に示した。

 彼によれば、ラッピはクラッシュの後「少し控えめに走っていて充分にプッシュしているとは感じておらず、1000分の1秒単位のミスをしてしまった」と話していたという。

 アビテブールは、「エサペッカ(・ラッピ)とヤンネ(・フェルム/コドライバー)には私たちもがっかりしたが、彼らは前に進まなければならない」と続けた。

「エサペッカはスウェーデンとメキシコで速さを見せてくれた。彼はスピードを維持し、今やっていることを続ける必要がある。結果は必ず付いてくるだろう」

 4月20日(木)から23日(日)にかけて開催されるWRC第4戦クロアチアでは、ラッピはそのほとんどがドライコンディションとなった開幕戦モンテカルロで培った経験を活かして戦うことになる。ラッピとともにヒョンデ・シェル・モビスWRTからWRCにフル参戦しているチームメイトのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)は、これまでに行われた2023年の全3戦で表彰台に上がっており、ラッピも負けていられない状況だ。

2023年からヒョンデ・モータースポーツの代表を務めているシリル・アビテブール

 WRC.comでは、2023年のWRCにおけるもっとも印象的なシーンを決めるべく投票を募集中。候補となるシーンにはメキシコでのラッピのクラッシュも追加されている。
●投票ページURL:https://clicks.goodformgroup.co.uk/form/IFB-64254f35276f28-76279228?fbclid=IwAR1v3w7EjpkFd8IjEoNNwb9VI_zEF1T2FB-TBYiBIB5VYCZeSUCD47NaK6Y

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