明治安田生命J1リーグでは8日、横浜F・マリノスと横浜FCによる「横浜ダービー」が開催された。
神奈川県の県庁所在地であり、政令指定都市では最多の376万人の人口を誇る横浜。サッカーでもこれまで多くの名選手を輩出してきた。
そこで、横浜市出身のサッカー選手で「最強のベストイレブン」を選んでみた。
GK:高丘陽平
1996年3月16日生まれ(27歳)
青葉区出身。今回唯一、横浜F・マリノスと横浜FCの両チームに在籍経験のある守護神だ。
横浜FCのアカデミー時代から将来を嘱望され、2018年に移籍したサガン鳥栖で成長。2020年に横浜F・マリノスへ加入すると、昨季のリーグ優勝に貢献。自身も初のベストイレブンに輝いた。
この冬、海外移籍を決断。MLSバンクーバー・ホワイトキャップスの一員となった。
DF:栗原勇蔵
1983年9月18日生まれ(39歳)
瀬谷区出身。中学から横浜マリノスに加入し、そのまま現役引退までを過ごした、生粋の“ワン・クラブ・マン”。
トップチームへ昇格したのは2002年。日本代表の松田直樹や中澤佑二の壁が大きく立ちはだかったが、5年目の2006シーズンには30試合に出場。この年に日本代表デビューも飾っている。
15年ぶりのリーグ優勝を果たした2019シーズン限りで現役を引退し、翌年から横浜F・マリノスのクラブシップキャプテンに就任した。
DF:森岡隆三
1975年10月7日生まれ(47歳)
青葉区出身。中高を地元の桐蔭学園で過ごし、1994年に鹿島アントラーズでプロ入りした。
1995シーズン途中に移籍した清水エスパルスでセンターバックとして頭角を現すと、フィリップ・トルシエ体制で日本代表入り。シドニー五輪はオーバーエイジとしてレギュラーを務め、2002年の日韓ワールドカップにも出場した。
2008年に京都サンガF.C.で現役を引退。現在は清水のアカデミーヘッドオブコーチングを務め、解説者としても活躍している。
DF:板倉滉
1997年1月27日生まれ(26歳)
青葉区出身。カタールワールドカップに出場し、今年3月のコロンビア戦では日本代表のキャプテンマークも巻いたDF。
ジュニア1期生として小さい頃から応援していた川崎フロンターレのアカデミーに入り、2015年に同期の三好康児とともにトップチームへ昇格した。
期限付き移籍したベガルタ仙台でセンターバックとしてブレイクし、2019年1月にマンチェスター・シティへ完全移籍。フローニンゲン、シャルケ、ボルシアMGと順調にステップアップしている。
DF:山根視来
1993年12月22日生まれ(29歳)
青葉区出身。「高木三兄弟」の次男・善朗と幼馴染で、小学校の頃は兄も交えてよくサッカーをしていたという。
東京ヴェルディではユースに昇格できず、ウィザス高校から桐蔭横浜大学へ進学。2016年にプロ入りした湘南ベルマーレでも1年目はリーグ戦の出場がゼロだった。
しかし曺貴裁監督のもとでDFにコンバートされてブレイクし、2020年に移籍した川崎フロンターレで国内屈指のサイドバックへ成長。カタールワールドカップ出場を果たした。
DF:岩本輝雄
1972年5月2日生まれ(50歳)
金沢区出身。「湘南の暴れん坊」と称された90年代半ばのベルマーレ平塚を象徴するレフティ。
1994年、ファルカン監督時代の日本代表に招集され、この年の10月に開催されたアジア大会では10番に抜擢。ただ怪我などもありなかなか安定したパフォーマンスを発揮できず、代表からも遠ざかっていった。
2001年から2003年にかけて在籍したベガルタ仙台で復活し、2006年に現役を引退。引退後は解説者のほかタレントとしても活躍している。
MF:遠藤航
1993年2月9日生まれ(30歳)
戸塚区出身。子供の頃は横浜F・マリノスのファンだったがアカデミーに入ることができず、高校から湘南ベルマーレのユースへ加入。
2010年に高校生ながらJリーグデビューを果たすと、持ち前の対人の強さとリーダーシップで一気にチームの主力へ成長。2016年に移籍した浦和レッズではACL優勝やリーグカップ制覇に貢献した。
ロシアワールドカップ後の2018年7月にシント=トロイデンへ加入。1年後に移籍したシュトゥットガルトで「デュエル王」となり、今や日本代表のキャプテンを務める。
MF:水沼宏太
1990年2月22日生まれ(33歳)
青葉区出身。史上初の親子2代日本代表選手(父の水沼貴史は埼玉県浦和市出身)。
横浜F・マリノスのアカデミーから2008年にトップ昇格。2010年7月から1年半にわたって期限付き移籍した栃木SCで主力として活躍すると、2012年からはサガン鳥栖へ。持ち味の高い技術と正確なキックに加え、ハードワークにも磨きをかけていった。
その後FC東京とセレッソ大阪を経て、2020年に横浜F・マリノスへ帰還。2022シーズン、3年ぶりのリーグタイトル奪還に貢献し、自身も初のベストイレブンに選出された。
MF:中村俊輔
1978年6月24日生まれ(44歳)
戸塚区出身。桐光学園高校から1997年に横浜マリノスへ加入。その年のJリーグ優秀新人賞を受賞すると、2000年には22歳でリーグMVPに輝いた。
2002年夏に欧州へ渡り、2005年に移籍したセルティックではアジア人初の欧州リーグMVPを獲得するなど大活躍。CLの舞台では最強プレースキッカーとして世界から高い評価を受けた。
2010年に横浜F・マリノスへ復帰。2013年には2度目のリーグMVPを受賞し、ジュビロ磐田、横浜FCでプレーしたのち昨季限り現役を退いた。今年から横浜FCのトップチームコーチに就任している。
FW:岡野雅行
1972年7月25日生まれ(50歳)
港北区出身。記念すべき横浜市出身初のワールドカップメンバー。
中学まで横浜の公立校に通っていたが、高校は遠く島根県の松江日大(※現在の立正大淞南)へ進学。岡野自身がサッカー部を一から立ち上げ、県内の強豪にまで成長させた。
日本大学を経て、1994年に浦和レッズでプロ入り。「犬より速い」と評された快速で日本代表にまで上り詰め、ジョホールバルの軌跡を実現した。現在はガイナーレ鳥取の代表取締役GMを務める。
FW:福田正博
1966年12月27日生まれ(56歳)
緑区出身。小学5年生の時に藤沢へ転居し、相模工大附属高校から中央大学を経て、1989年に三菱重工業サッカー部へ加入。
1990年に日本代表へ初選出されると、1993年のJリーグ開幕では浦和レッズのエース格に。当初チームは低迷したが外国人選手らとともに気を吐き、1995年にはJリーグ得点王に輝いた。
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その後も「ミスター・レッズ」として愛され、2002シーズン限りで現役を引退。近年は主に解説者として活躍している。