12日(水)は春の嵐と黄砂大量飛来のおそれ 東京は16年ぶり4月に黄砂観測か

 12日(水)は日本海側を中心に雨や風が強まり、春の嵐となるおそれがある。また、雨のあとは大量の黄砂が飛来する可能性がある。強まる雨や風とともに、視程が5キロメートル未満となった場合は交通障害が発生するおそれがあるため、車の運転などに注意が必要だ。

雨がやんだあと大陸から大量の黄砂飛来か

 きょう9日(日)昼間からあさって11日(火)にかけて、日本付近は高気圧に覆われて晴れる所が多い見込み。12日(水)になると大陸からは低気圧や前線が近づき、日本海側を中心に雨が降って雨足が強まり、風も強まって春の嵐となるおそれがある。

地表付近の黄砂の濃度と視程との関係 引用=気象庁HP

 また、この前線が通過したあと、日本付近には黄砂が大量に飛んでくる可能性がある。九州から北海道の広い範囲で黄砂が予想され、東京で4月に黄砂が観測されれば2007年以来16年ぶりとなりそうだ。
 特に日本海側を中心に、車や洗濯などの表面に砂の付着が目立ち始め、視程は5キロメール未満となるほどの濃度になるおそれがある。

黄砂への対策例

 12日(水)は強まる雨や風とともに、視程が5キロメートル未満となった場合は交通障害が発生するおそれがあるため車の運転などは注意が必要だ。
 また、雨はやんでも洗濯物は室内に干した方がいいだろう。呼吸器や循環器に疾患のある人、小児、高齢者などを中心に、外出時にはマスクを着用し、体調に応じて不要不急の外出は控えた方がいいかもしれない。

 なお、車に黄砂が付着した場合は、タオルで拭くと車体に細かなかすり傷がつくおそれがあるため、こまめな水洗い洗車や高圧洗浄による洗車がいいとされている。

黄砂とは

黄砂解説図 出典=気象庁HP

 東アジアの砂漠域や黄土地帯から強風により吹き上げられた多量の砂やちりが、上空の風によって運ばれ、浮遊しつつ日本付近に降下する現象。日本では春に観測されることが多く、時には空が黄褐色に煙ることがある。また、環境省によると人の健康に影響があるとされている。

(気象予報士・鈴木悠)

© 株式会社ウェザーマップ