芸妓衆 華やかに舞う 長崎 料亭花月 春雨まつり

端唄「春雨」に合わせ、優雅な舞を披露する芸妓衆=長崎市、史跡料亭花月

 長崎検番の芸妓衆(げいこし)が唄や舞などを披露する「春雨まつり」が8日、長崎市丸山町の史跡料亭花月であり、県内外から訪れた招待客ら約150人を華やかな舞で魅了した。
 花月によると、まつりは幕末の小城藩士、柴田花守が花月を訪れた際に春の雨の風情を詠んだ端唄の代表曲「春雨」に由来。その場で芸妓らが曲を付けて全国に広まった。花月では、毎年この時期にまつりを開いている。
 花月の中村由紀子女将(おかみ)は「(まつりを)長く続けることがとても大切。継承していきたい」とあいさつ。芸妓衆は三味線などの演奏に合わせ、「春雨」のほか「長崎ぶらぶら節」や「丸山小唄」などをあでやかに披露。津軽三味線や尺八、和太鼓の演奏もあり、招待客らは料理や酒を味わいながら、春の風物詩を堪能した。

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