白鴎大、打線爆発 新潟大に14-3 関甲新学生野球春季1部リーグ

6回、ソロ本塁打を放つ白鴎大の手法・佐々木=同大野球場

 関甲新学生野球春季1部リーグは8日に開幕し、白鴎大野球場ほかで第1節5試合を行った。白鴎大は16安打と打線が爆発し新潟大に14-3の完勝、作新学院大は山梨学院大に1-2でサヨナラ負けを喫した。

 白鴎大は二回に長打2本と犠飛で2点を先制。三回はいずれもリーグ新記録となる1イニング10安打、7者連続安打の猛攻で一挙10点を追加した。六回には佐々木駿介(ささきしゅんすけ)(岩手・黒沢尻工)のソロ本塁打で駄目を押した。

 作新学院大は四回に犠飛で1点を先制。しかし六回に追いつかれ、打線も沈黙が続いた。投手陣は3人の継投で最少失点に抑えていたが、九回に3番手の前澤大夢(まえざわひろむ)(茨城・水戸啓明)がサヨナラ適時打を浴びた。

 白鴎大と作新学院大は9日、同会場で第2節を行い、作新学院大は午前10時から常磐大と、白鴎大は午後0時半から関東学園大と対戦する。

冬に鍛えた攻撃力爆発 白鴎大

 白鴎大は春の初陣を完勝で飾った。14得点は新チーム発足後、練習試合を含めても最多得点。選手たちが「ここ数年で記憶にない」と言うほどの猛攻だった。「良い滑り出し。緊張する初戦で良くやってくれた」と藤田慎二(ふじたしんじ)監督も目を細めた。

 打線に火が着いたのは2点リードの三回。相手先発は変化球が甘く入るというデータを共有し、狙い球を絞った。高めの変化球を捕らえ、10安打10得点。「分析通り。それでも出来過ぎですね」。この回2安打を放った千葉蓮(ちばれん)(宮城・仙台育英)主将も満足そうにスコアを見つめた。

 六回は主砲佐々木駿介(ささきしゅんすけ)(岩手・黒沢尻工)が公式戦第1号となるソロ本塁打を放ち、猛攻に花を添えた。長打3本と気を吐いた佐々木は「4番として最低限の仕事を果たせた」と白い歯を見せた。

 これまで接戦をものにできない試合が多かったため、1月に就任した藤田監督は攻撃力をチームの課題に挙げていた。「この冬は下半身を十分に鍛えた」と佐々木。蓄えたパワーが、今季初戦で早くも実を結んだ格好だ。

 5回でエース山田怜卓(やまだりょうた)(青森・八戸学院光星)を温存するなど、戦い方に余裕も生まれた。千葉主将は「野手の頑張りが好循環を生んでいる」と手応えを感じている。今季の白鴎大はひと味違う。そう感じる開幕戦となった。

9回、サヨナラ負けを喫し呆然とする作新大の捕手澤田(右)=白鴎大野球場

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