相模原市長選挙 本村賢太郎氏が再選、知名度生かし優位

当選が確実となり万歳三唱する本村氏=9日午後8時15分頃、相模原市中央区の事務所

 任期満了に伴う相模原市長選は9日投開票され、無所属で現職の本村賢太郎氏(52)が新人4人を大差で破り、再選を果たした。

 市長選は本村市政1期4年の評価や、リニア中央新幹線新駅建設が進む橋本駅周辺のまちづくりが主な争点となった。

 本村氏は子育て、教育、まちづくりの主要施策に継続して取り組むと強調。現職の知名度も生かして終始優位に選挙戦を進めた。

 公約には橋本駅周辺整備事業の推進のほか、2026年中の市立中学校給食の全員喫食実現や、共生社会実現に向けた「人権尊重のまちづくり条例」(仮称)の早期制定などを掲げる。

 政党推薦は得なかったが、与野党の県連幹部や地元市議らが応援する事実上の相乗り状態となったほか、無党派層にも幅広い支持が広がった。

 ともに新人で看護師の武嶋俊子(50)=諸派、大学教授の野元弘幸(61)、市民団体役員の建部由美子(75)=共産党推薦、元市議会議長の沼倉孝太(75)の4氏はそれぞれの政策を訴えたが、支持は一部にとどまった。

 武嶋氏は子育て支援中心の市政への転換、野元氏は、リニア新幹線関連事業の中止を主張。建部氏は米軍基地の縮小・返還や福祉施策の拡充、沼倉氏は小田急多摩線延伸と相模原駅北口の開発を訴えたが、いずれも浸透しなかった。

© 株式会社神奈川新聞社