福井県知事選挙で再選した杉本達治知事、何を語った? 公約の女性副知事いつ誕生、人選は…

再選から一夜明けた会見で、2期目の意気込みを語る杉本達治知事=4月10日、福井県庁

 再選を果たした福井県知事選挙から一夜明けた4月10日、杉本達治知事は福井県庁で記者会見した。得票率が過去最高の89.59%に達したことを受け「県民の信任をいただけた」との認識を示した。本格予算となる6月補正予算案の編成では、子育て支援や北陸新幹線県内開業に向けた関連事業、物価高騰対策を充実させるとした。

 杉本知事は「県民の心を一つにするためしっかり汗をかき、県全体が大きな壁を乗り越えていく力を満たしていくことに努めたい」と2期目の決意を表明。▽北陸新幹線県内延伸への準備▽県民全世代のチャレンジ応援▽女性活躍▽子育て支援-などを重点政策に挙げた。

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 知事選の公約に掲げた女性副知事登用の時期や人選については、現職2人の任期である7月末を念頭に置くとした上で「議会の意向も判断し、早めに考えていきたい」と説明した。副知事2人体制は維持する考えを示した。

 北陸新幹線の敦賀以西延伸問題では「丁寧さは必要だが、一日も早く認可着工にこぎつけるため、着工5条件の早期解決を図ることを沿線自治体などと政府や与党に強く求めていく」と強調。関西電力が年内を期限に提示するとしている使用済み核燃料中間貯蔵施設の県外計画地点に関し「事業者や国が約束を果たすタイミングだ」と改めて期限の厳守を求めた。

 資料の誤記により再稼働審査が再中断した敦賀原発2号機を巡り「審査資料の誤りは非常に残念で、あってはならない。安心安全の面でも信頼性が損なわれる」と日本原電への苦言を呈した。原電が8月末までに原子炉設置変更許可申請の一部補正を原子力規制委員会から求められたことには「今度こそ完全なものを出すよう全社挙げて取り組んでほしい」と述べた。

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