紛争で家族を亡くしたイスラエル、パレスチナの若者を日本に招き平和への相互理解を深める交流事業「中東和平プロジェクトin亀岡」が、京都府亀岡市余部町のガレリアかめおかで開かれた。若者は身内を失った心境や平和への思いを語った。
中東紛争の遺族との交流を通じて平和の実現を目指そうと、2003年に綾部市で始まった市民運動。亀岡市などでつくる同実行委員会の主催で、9日に開催された交流会には4人が訪れ、市民ら約90人が参加した。
イスラエル人のミア・ダメリンさん(18)は、紛争で叔父を亡くした。自身も半年間、兵役を経験し「暴力反対という自分の思いに逆らうことが苦しかった。今後は自分が得意とする音楽で平和を訴えたい」と語った。
パレスチナ人のヤスミン・ズィアド・ジラーニさん(20)は6歳の時に父親を失ったが「全てのイスラエル人がパレスチナ人の死を望んでいるわけではない。当事者同士で経験を語り合うことで、精神的につながることができる」と話した。
交流会では市民とのグループ交流や記念品の交換もあった。4人は亀岡市の後、長崎市などを訪問する。