高齢者を説得、特殊詐欺被害を食い止め JA職員に感謝状「少しの気付きが大事と実感」

特殊詐欺被害を未然に防ぎ、綾部署から感謝状が贈られた荒川さん(左)ら=綾部市宮代町・JA京都にのくに本店

 京都府警綾部署は特殊詐欺被害を未然に防いだとして、JA京都にのくに本店(京都府綾部市宮代町)と同何北支店(同市志賀郷町)の職員3人に感謝状を贈った。男からの電話の指示に従って現金を振り込もうとした市内の高齢者2人を説得し、被害を食い止めた。

 本店職員の荒川麻衣さん(30)は2月21日午後2時半ごろ、ATM(現金自動預払機)を操作する60代女性に声をかけ、介護保険料の還付金名目の詐欺と見抜き、同署に通報するよう諭した。

 何北支店職員の増山哲夫さん(52)と前彰子さん(30)は同16日正午ごろ、インターネット有料サイトの未払い金として約30万円を振り込もうと窓口を訪れた80代男性に、詐欺被害を疑って駐在所に相談するよう促した。

 3月28日に本店で贈呈式があり、荒川さんは「少しの気付きが大事だと実感した。今後も積極的に声かけしたい」と話していた。

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