大津の神輿転倒事故、担ぎ手12人軽傷 密集の中で重量1トンが3基倒れる

神事で神輿を前後に激しく揺らす担ぎ手たち(13日夜、大津市)

 大津市の日吉大社で13日夜に営まれた「山王祭」で神輿(みこし)が倒れて負傷者が出た問題で、滋賀県警大津署は14日、神輿の担ぎ手の男性12人がけがをし、うち10人が救急搬送されたことを明らかにした。市消防局などによるといずれも打撲などの軽傷とみられる。また、密集の中で一部の担ぎ手がバランスを崩して転倒したことで神輿が相次いで倒れていたことも分かった。

 日吉大社によると、14日は予定通り例祭を営み、神輿7基が琵琶湖上を行き来する「船渡御」を実施した。15日で祭りを終える。

 大津署によると、神輿転倒は、大政所から約60メートル先の社まで神輿を担ぐ速さを競う神事の中で発生。同署や日吉大社によると、担ぎ手が約1トンの神輿4基を前後に激しく揺さぶりながら担いでいる最中、3基が倒れ、男性たちが下敷きとなった。観客にけがはなかった。

 神輿の競走は新型コロナウイルス禍の影響で2020~22年は中止になり、今年は4年ぶりの開催だった。

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