開幕戦“完勝”のトヨタ、ポルティマオでも好スタート。8号車と7号車が1-2発進/WEC第2戦FP1

 4月14日、ポルトガルのアルガルベ国際サーキットにてWEC世界耐久選手権第2戦『ポルティマオ6時間レース』のフリープラクティス1回目(FP1)が行われ、TOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタGR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮組)がトップタイムをマークした。

 2023年シーズン開幕戦として先月、アメリカ・フロリダ州で行われた『セブリング1000マイル』から3週間のインターバルを置き、この14日(金)から16日(日)にかけて開催されるWEC第2戦は、当該ラウンドから始まるヨーロッパ連戦のスタート地点となる。

 レースウイーク最初の走行セッションであるFP1は、現地時間の木曜10時30分定刻よりスタート。天候は晴れ、路面はドライ。スタート時の気温は16.7度、路面温度は25.7度というコンディションだった。

 開幕戦をワン・ツー・フィニッシュで完勝したトヨタは、7号車8号車ともにセッション開始直後にコースインすると、ブエミ駆る8号車トヨタGR010ハイブリッドが1分34秒859を記録して暫定トップに。直後、前戦ウイナーである7号車トヨタGR010ハイブリッドのマイク・コンウェイが1分33秒729でこれを上書きするも、唯一1分33秒台の壁を破ったブエミが1分32秒792というタイムでふたたび首位に躍り出た。

 その後コンウェイも1分33秒176までタイムを伸ばすが、順位は2番手から変わらず。この2台の後方、総合3番手にはアレッサンドロ・ピエール・グイディのドライブで序盤に1分33秒453をマークした51号車フェラーリ499(フェラーリ・AFコルセ)が入った。

 途中、赤旗による中断とフルコースイエローを挟み、最終盤は赤旗で切り上げられたセッションでは中盤以降、このトップ3リザルトは変わらず。4番手に開幕戦でデビュー戦ポールを成し遂げた50号車フェラーリ499Pが入り、その後ろに1分33秒台後半のタイムを記録したポルシェ963勢の5号車、6号車(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)が並んだ。
 
 最初の30分で1周しかできていなかった2号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・レーシング)は最終的に23周を走り1分34秒107の自己ベストで7番手。続く8番手には94号車プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ)が入り、間に3台のLMP2カーを挟んで姉妹車93号車プジョー9X8が総合12番手/ハイパーカークラス9番手となった。

 また、4号車ヴァンウォール・バンダーベル680(フロイド・ヴァンウォール・レーシングチーム)と708号車グリッケンハウス007 LMH(グリッケンハウス・レーシング)は、ともに1分35秒台後半のタイムでLMP2勢の下位に混ざっている。

 オレカ07・ギブソンの“実質ワンメイク”となっているLMP2クラスでは、序盤にミルコ・ボルトロッティが記録した1分34秒542を上回る車両がなかったため、プレマ・レーシングの63号車オレカ(ドリアーヌ・ピン/ボルトロッティ/ダニール・クビアト組)がカテゴリートップに。このイタリアのチームは姉妹車9号車も2番手につけ、同セッションをワン・ツーで終えている。クラス3番手はセッション開始から57分後に出された赤旗の原因となったインターユーロポル・コンペティションの34号車で、タイムは1分34秒920だ。

 LMGTEアマクラスも序盤に記録されたタイムがセッショントップタイムとなり、ダニエル・セラが乗り込み1分41秒341をマークした木村武史組57号車フェラーリ488 GTEエボ(ケッセル・レーシング)がFP1トップとなった。

 同クラス2番手は98号車アストンマーティン・バンテージAMR(ノースウエストAMR)、3番手には88号車ポルシェ911 GT3 R(プロトン・コンペティション)がつけ、トップ3でメーカーがばらける結果となっている。1分42秒648というタイムを記録した星野敏/キャスパー・スティーブンソン/藤井誠暢組777号車アストンマーティン・バンテージAMR(Dステーション・レーシング)はクラス12番手だ。

 WEC第2戦ポルティマオは、このあと15時30分(日本時間23時30分)から、ふたたび90分間のフリープラクティス2回目が予定されている。

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