マルティンが王者バニャイアを抑えて初日総合トップ。ホンダのリンスが3番手に/第3戦アメリカズGP

 4月14日、アメリカズGPは前戦に引き続き、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)、ポル・エスパルガロ(GASGASファクトリー・レーシング・テック3)が、開幕戦で負った怪我により欠場する。マルク・マルケスの代役はステファン・ブラドル、バスティアニーニの代役はミケーレ・ピロ、ポル・エスパルガロの代役はジョナス・フォルガーが務める。

 同じく開幕戦での負傷により前戦を欠場したミゲール・オリベイラ(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)、アルゼンチンGPのスプリントレースで転倒し、決勝レースを欠場したジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)はアメリカズGPで復帰する。

 金曜日のサーキット・オブ・ジ・アメリカズは曇天となり、Moto2クラスのプラクティス1の序盤では一時、雨が降ってきたことを知らせるレッドクロスのフラッグが振られた。

 ただ、雨はごく一時的なものだったようで、MotoGPクラスのプラクティス1は気温22度、路面温度27度のドライコンディションで行われた。序盤のトップはアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)で、2番手にはホンダのアレックス・リンス(LCRホンダ・カストロール)、3番手にヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)が続く。開始15分すぎにはフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が2番手に浮上した。

 セッションが中盤をすぎ、残り時間20分で、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)がまず3番手タイムを記録する。クアルタラロはその3分後、アレックス・マルケスのタイムを上回ってトップに立った。クアルタラロはその翌周にもタイムを更新する。

 残り時間4分、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)が1番手タイムを記録したかと思えば、ルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)がそのタイムを0.091秒詰めた。

 マリーニは残り時間1分を切って、再びタイムを更新。2分3秒250を記録してトップに立った。マリーニはこのタイムでプラクティス1をトップで終えている。

 2番手に食い込んだのは、終盤、一時はトップタイムを記録したクアルタラロ。3番手はザルコ、4番手にはアレックス・マルケスがつけ、クアルタラロがドゥカティ勢に割って入る形となった。

 5番手はミラー。セッションの序盤から上位をキープしていた一方、中盤には12コーナーで転倒を喫していた。バニャイアは7番手。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)はホンダ勢として最上位となる9番手だった。

 プラクティス2は気温24度、路面温度34度のドライコンディションでスタート。60分間のこのセッションでは中盤を迎える前、早々にバニャイアがトップに立った。その後、ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)がバニャイアのトップタイムを更新する。2番手にバニャイア、3番手には怪我からの復帰戦となるオリベイラが続く状態で、終盤の時間帯に入った。

 残り時間15分を過ぎると、次第にタイムの更新が激しくなっていく。残り時間8分、バニャイアがトップに立ったが、残り時間1分30秒の時点で、マルティンが2分2秒178というタイムをたたき出す。

 残り時間1分を切って、6コーナーでの転倒が相次ぎ、黄旗が振られたため、タイムの更新が困難となった。この結果、マルティンがトップでプラクティス2、そして初日を終えた。

 2番手はバニャイアが続き、3番手にはリンスがつけた。4番手はプラクティス1でトップのマリーニ。5番手はアレックス・マルケスだった。クアルタラロはプラクティス1よりも順位を落としたものの7番手で、Q2進出を決めている。

 前戦アルゼンチンGPで優勝したマルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)は11番手、中上は13番手、終盤に転倒を喫したザルコは14番手で、土曜日の予選をQ1から迎える。

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