「海面付近を低く飛行」目撃の男性「少し目を離した隙に見えなくなった」 宮古沖陸自ヘリ事故 捜索続きビーチは物々しく 沖縄

 宮古島市沖を飛行中に陸上自衛隊のヘリコプターが消息を絶った事故で、伊良部島の北側の海中で機体の一部とみられる物体と複数の人の姿が確認され、海上自衛隊の潜水艦救難艦「ちはや」などが14日、無人潜水機(ROV)を海中に入れて捜索を続けた。ヘリが消息を絶った6日に、発見現場海域から数キロ先に位置する池間島の高台からヘリを見たという70代男性は「海面付近を低く飛行していた。少し目を離した隙に見えなくなった。異常な音などは聞こえず、勢いよく沈んでいったのではないか」と話した。

 男性によると、6日午後4時前、高台の小屋で友人らと談笑していたところ、池間島の北側から伊良部島に向けて海面付近を飛行するヘリを確認した。元陸上自衛官の男性は「すごい演習をしているな」と眺めていた。しばらく目を離し、再び海側に視線を向けると、ヘリは見当たらなかった。ヘリが海面付近を飛行していること以外に異常は感じず、海面に変化は見られなかったという。  発見現場に近い池間島の海岸には14日、多くの報道陣が詰め掛けたほか、迷彩服姿の自衛官らが複数人並び、普段は風光明媚(めいび)なビーチは物々しい雰囲気となった。観光客らは沖合で捜索活動を行う艦船を、物珍しそうに見つめていた。  (高辻浩之、友寄開)

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