サクラマス2カ月早く初出荷…福井県の九頭竜川中部漁協 地下水で養殖「生食も。ぜひ味わって」

大きく育ったサクラマスをトロ箱に詰める九頭竜川中部漁協の職員=4月14日、福井県永平寺町飯島

 福井県永平寺町飯島の九頭竜川中部漁協中間育成施設で4月14日、養殖した食用サクラマス(ヤマメ)の初出荷が行われた。養殖方法を工夫し、例年より2カ月ほど前倒しとなったという。同漁協は「今年は過去最高の約千匹の出荷を目指す」と意気込む。

 同漁協によると、稚魚の大きさを選別する作業の頻度を例年より増やした。この結果、小さい魚が大きな魚に餌を食べるのを阻害されるなどの課題が解決し、全体的に成育が早まった。

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 初日のこの日は、同町の飲食事業者に1匹、福井市の仲卸業者に6匹を出荷。最大で体長60センチほどに育ったサクラマスを職員が手際よく生け締めしてトロ箱に詰め込んだ。今後は6月にかけ、体長45~50センチに育った魚を順次、県内外の飲食店や市場に送り出す予定。

 同漁協では2017年春に中間育成施設を整備。食用サクラマスの養殖を本格化し出荷量は順調に増えているという。中川邦宏組合長は、地下水で養殖することで寄生虫の心配がなく生食もできるのが特長とし「ぜひ一度味わってほしい」とPRした。

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