稚児舞 古式ゆかしく 黒部・明日の法福寺で児童4人奉納

厳かに舞を奉納する稚児=法福寺

 国指定重要無形文化財の「明日(あけび)の稚児舞」が16日、黒部市宇奈月町明日の法福寺で奉納された。地元の児童4人が優美な舞を披露した。

 稚児舞は安土桃山時代に始まったとされる法福寺の伝統行事。上方系の舞楽が伝わり、定着した。住民らでつくる明日稚児舞保存会(松倉一夫会長)が継承に努めている。

 昨年まで新型コロナ感染防止などのため寺の観音堂で行い、関係者だけが見守っていたが、今年は4年ぶりに屋外の舞台を会場にした。住民や稚児の家族ら大勢が訪れた。

 宇奈月小学校の山本尊(たける)君(6年)、古川結大(ゆいた)君(4年)、坂本潤規(ひろなり)君(3年)、若林佳澄さん(2年)が稚児を務めた。稚児は土を踏んではいけないとされているため、大人の肩車で舞台に移動。太鼓や笛の音に合わせて「矛の舞」や「太平楽」など5曲を古式ゆかしく舞った。

肩車されて舞台に向かう稚児
「矛の舞」「太平楽」など5曲を舞った
太鼓や笛の音に合わせて舞う稚児

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