2市長選・3市議選16日告示 長崎県内の各陣営「しっかり政策訴える」

告示を翌日に控え、電話対応などに追われる陣営関係者=長崎市内(写真は一部加工)

 長崎、佐世保両市長選と長崎、佐世保、大村の3市議選の告示を翌日に控えた15日、各陣営は準備作業に追われた。そのさなか、岸田文雄首相の遊説先の和歌山市内で爆発物が投げ込まれる事件が発生し、緊張が走った。
 「言論の自由に対する暴挙。決して許されない」。事件について、長崎市長選の立候補予定者は一様にこう口をそろえる。候補者にスタッフが必ず付くなど安全対策に努める陣営がある一方、「市民と触れ合えなくなるので難しい」との声も。佐世保市の陣営関係者は「警備態勢を再確認する」と話した。
 無所属新人4人が名乗りを上げる見通しの長崎市長選。
 県議の赤木幸仁氏(38)の陣営は期間中の行程を最終確認。「より多くの人と対話する」と幹部。16日は市中心部の鉄橋で出陣式に臨む。
 前九州運輸局長の鈴木史朗氏(55)は中心部で街頭演説し、陣営幹部は「地道に丁寧に地域を回る」と決意。出島表門橋公園で出陣式を開く。
 同市の会社経営、原拓也氏(54)の陣営も入念に行程を確認。陣営関係者は「周りも一緒に伝えていかないと」と気合十分。中町公園で出陣式をする。
 社会福祉法人理事長の吉富博久氏(78)の事務所にはスタッフらが頻繁に出入りし「政策をしっかり届ける」と陣営関係者。出陣式は松山町の陸上競技場。
 市議選は40議席を56人が奪い合う見通し。ある現職は最後のあいさつ回り。「市民が未来に夢を持ってもらえるよう訴えたい」と意気込みを語った。
 佐世保市長選は、無所属新人3人による争いとなりそう。
 元大学助手、田中隆治氏(79)は市内の自宅で演説を練習。「スムーズに準備できた。本番ではしっかり政策を訴える」と気持ちを高めた。
 市議の橋之口裕太氏(39)の陣営は京町公園で開く出陣式の手順などを入念に確認。陣営幹部は「いいスタートダッシュを切りたい」と気を引き締めた。
 前県議の宮島大典氏(59)の事務所も行動日程の確認に追われた。「経験や実績、県との連携などを訴えていく」と陣営幹部。島瀬公園で出陣式をする。
 市議選は33議席を43人で争う見通し。新人の一人は「応援してくれる人の力を信じて経済の活性化や子育て支援を訴える」と語った。
 大村市議選は定数25に対し28人が立候補予定。公選はがきの整理などに追われていた現職は「準備不足もあるがいよいよだ。しっかり政策を訴えていく」。

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