サラヤ 北茨城の新棟稼働 消毒剤生産力1.5倍以上

サラヤが関東工場内に新設した医薬品棟=北茨城市中郷町

消毒剤や洗浄剤などの製造を手がけるサラヤ(大阪市)は18日、茨城県北茨城市の関東工場内に建設を進めていた新施設を稼働した。医療用消毒剤を製造し、生産力は従来の1.5倍以上を見込む。医薬品の生産拠点は三重県に続き2拠点目、関東では初。東日本での供給網を強化する。

新施設は工場、商品倉庫、資材倉庫、排水処理施設が各1棟、危険物倉庫が2棟の計6棟。建物面積は計1万9753平方メートル、事業費は約52億円。供給網確保のため、生産設備を新設する企業を支援する県独自の制度「国内投資促進強化プロジェクト」を活用し、県補助金約5億円を見込む。

同社によると、感染症対策への需要が高まる中、生産能力を増強し、安定供給体制の構築とリスク分散を図るために工場の新設に至ったという。

同日竣工(しゅんこう)式が開かれ、小野寺俊副知事や同市の豊田稔市長らが出席し、完成を祝った。小野寺副知事は「県民の安心安全と地域の発展につなげていただければ」と述べ、同社の更家悠介社長は「(北茨城市の)一員に加えていただき、精進して頑張っていきたい」と謝辞を述べた。

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