家康の時代の甲冑展示 「小山評定」テーマ、東西の軍装も 小山市立博物館

結城秀康のものとされるよろい「日の丸威胴丸」(伊澤昭二氏所蔵、市立博物館提供)

 戦国時代末期から江戸時代初期にかけての甲冑(かっちゅう)や刀などを展示する企画展「小山評定とその時代の軍装-伊澤昭二(いざわしょうじ)コレクションを中心に」が22日から栃木県小山市立博物館で開かれる。今年のNHK大河ドラマ「どうする家康」で徳川家康(とくがわいえやす)が注目される中、家康が関ケ原の戦いに勝ち、天下を取るターニングポイントになったとされる軍議で、市が舞台となった小山評定の時代に焦点を当てる。

 市出身で現在は埼玉県狭山市在住の歴史研究家伊澤昭二さん所有のコレクションを中心に、46点を展示する。

 今年が同館開館40周年の節目となることや大河ドラマの影響、同館がこれまでも伊澤さんの協力で何度か企画展を行うなどしてきた縁から、あらためて小山評定をテーマに開催することとなった。

 関ケ原の東軍側からは家康が実際に使用したと伝えられる籠手(こて)の布地や、家康の次男結城秀康(ゆうきひでやす)のものとされるよろいなどを展示する。西軍側からは上杉景勝(うえすぎかげかつ)のものとされる甲冑や、毛利輝元(もうりてるもと)が着用していたとされるかぶとなどがある。

 同館の石川雄也(いしかわゆうや)学芸員は「家康や同時代を生きた武将らに関わる資料を一堂に見ることができる。来館された方も小山評定に思いをはせてもらえれば」と期待する。

 6月11日まで。午前9時〜午後5時。一般200円、大学・高校生100円、中学生以下無料。今月30日と5月28日は同館友の会甲冑部会の協力による甲冑着用体験、5月14日は伊澤さんの記念講演会「小山評定とその時代の軍装」が行われる。いずれも電話で申し込む。先着順。毎週月曜、毎月第4金曜、祝日の翌日は休館。(問)同館0285.45.5331。

 

徳川家康が使ったとされる甲冑籠手の布地(伊澤昭二氏所蔵、市立博物館提供)

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