三陸道に岩手県内初のトイレ 宮古の津軽石PA

 三陸国道事務所(石井真吾所長)は2023年度、宮古市の三陸道津軽石パーキングエリア(PA)のトイレ整備に着手する。岩手県内区間(213キロ)で初の取り組み。これまで三陸道には設けず、沿線の道の駅に誘導して地域活性化につなげる方針を取ってきたが、道路利用者の要望を踏まえて決断した。利便性の向上が期待される半面、地域経済への影響が注視される。

 トイレは上下線のPAそれぞれに整備を予定。小規模だが、男女別で身障者も対応できる形を検討している。本年度に設計を開始し、早ければ年度内に着工。具体的な事業費や利用開始日は今後詰める。

 東日本大震災の復興道路として整備された三陸道は21年12月に全線開通。宮城県にはトイレ設置のPAがあるものの、県内区間にある4カ所のPA(田野畑、津軽石、浪板、船河原)にはいずれもトイレや売店はなく、駐車場のみだった。

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