【新ルールを知ろう!⑤】昨季は132回!? 大谷だけは例外の野手登板の起用制限

今季から多くの新ルールが導入されたが、その一つ、野手の投手起用制限が厳しくなった。昨季の野手の登板は過去最多の100回超え。試合時間短縮を狙い、制限がさらに厳しくなった。(4月17日時点)

大量得点差となったゲームの終盤、投手陣を温存するためとファンサービスの一環としても行われてきた野手の投手起用。

1990年代に野手の登板機会は10年間で57回だったのに対し、2010~15年の6年間で93回に上昇。さらに2021年は1年間だけで89回となり、昨季に至っては132回まで急増した。

これまでのルールでは、投手登録または大谷翔平のような二刀流選手登録でなければ「試合が延長戦に突入した場合」もしくは「6点以上の点数差がついた場合」のみ、登板が可能だった。しかし、増加の傾向が顕著なため、試合時間の延長を抑制するために延長戦はそのままに、「リードされているチームは 8点差以上」、 「リードしているチームは 10点差以上の9回のみ」となった。

これまでの野手登板で話題となったのはやはりイチロー。2015年10月4日、当時マーリンズに所属していたイチローは敵地で4点ビハインドの8回裏から登板。最速87マイル(約143キロ)の速球やスライダーを投げ、1回を被安打2、失点1でゲームを締めくくった。

昨季引退したレジェンド、カージナルスのアルバート・プホルスは5月15日のジャイアンツ戦、13点リードの9回に通算2988試合目で初のマウンドへ。結果は2本塁打を浴びるなど1回を被安打3、失点4もチームは勝利したことで球場は大いに盛り上がった。

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