【臼杵】1600年にオランダ商船「リーフデ号」が漂着した臼杵市佐志生の黒島で19日、日本とオランダの友好を記念し、亡くなった乗組員らを追悼する献花式があった。
リーフデ号は同年4月19日、後に徳川家康の外交顧問となったウイリアム・アダムス(三浦按針)らを乗せて黒島に漂着。2年間に及ぶ厳しい航海で他の商船や多くの乗組員を失ったが、上陸した按針らを当時の臼杵の人々が手厚く保護したとされる。
献花式は、臼杵商工会議所や市史談会を中心とした実行委員会が2017年から毎年開催。島内の記念公園に関係者ら約70人が集まった。
田中陽一実行委員長が「これからも歴史を次世代に伝え続けていきたい」とあいさつ。在大阪オランダ総領事館のマーク・カウパース総領事が「今後も交流を深め、良いネットワークをつくっていきたい」と述べた。
亡くなった乗組員の名前が読み上げられた後、出席者一人一人が記念碑にカーネーションをささげた。
■三浦按針ゆかりの品を展示
臼杵市は三浦按針ゆかりの品を市観光交流プラザで展示している。23日まで。
リーフデ号の守り神として船尾に設置されていた木製「エラスムス像」のレプリカは、栃木県佐野市の彫刻家によって忠実に再現され、破損部分や傷などから航海の厳しさをうかがい知ることができる。
その他、按針の胸像、リーフデ号の航路図や按針の生涯をまとめたパネルなども並ぶ。
問い合わせは市秘書・総合政策課(0972.63.1111)。