稚アユ、大きく育って 6月釣り解禁控え放流 大田原・黒羽小

バケツに入った稚アユを慎重に放流する児童ら

 6月のアユ釣り解禁を前に、黒羽小3年の児童28人が21日、栃木県大田原市黒羽向町の那珂川右岸河川敷で、稚アユ約2万2千匹を放流した。

 全国有数の漁獲量を誇る那珂川のアユを地元の子どもたちに身近に感じてもらい、環境保全や命の大切さを学んでもらおうと、那珂川北部漁協と県北建設業協同組合が連携し実施した。

 付近の日中の気温は25度を超え、汗ばむ陽気。子どもたちはバケツに入った体長7~8センチの稚アユを傷つけないよう慎重に川へ放流。最後はブルーシートを使った一斉放流も手伝い、元気よく泳ぎ出す稚アユを見送った。

 岡野健大(おかのけんた)君(8)は「すごく楽しくて貴重な体験だった。大きく育ってほしい」と笑顔。同漁協の大野太助(おおのたすけ)組合長(71)は「子どもたちにはアユの放流をきっかけに、もっと自然に親しんでほしい」と話した。

那珂川に一斉放流される稚アユを見送る児童たち

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