GTワールドチャレンジ・アジアにハブオート、AAS/アブソリュートとポルシェの強豪2チームが参戦へ

 ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSを運営するSROモータースポーツ・グループは、2023年のシリーズにハブオート・レーシングが2台、さらにアブソリュート・レーシング/AASモータースポーツから1台のポルシェ911 GT3 Rが参戦すると発表した。

 コロナ禍から明け、2022年から大幅に台数を増やしているGTワールドチャレンジ・アジアは、2023年は5月13〜14日にタイのチャーン・インターナショナル・サーキットで開幕を迎える。すでに多くのチームが参戦表明を行っているが、ポルシェを使うアジアの強豪2チームが参戦することになった。

 これまでさまざまな車種でアジアを舞台に戦ってきた台湾のハブオート・レーシングは、2台のポルシェを走らせる。1台にはチームオーナー兼代表で、日本のレースでも活躍してきたモーリス・チェン、そしてそのパートナーとして、フォーミュラをはじめGTカーレースで華々しい成績を収めてきたアルバロ・パレンテを起用することになった。

「またステアリングを握ることができて嬉しく思うよ。トラックを走るスリルは他に類をみないものだ。近年はレースでアドレナリンが出る感覚を味わうことができなかったので、新しい限界に挑戦するのが待ちきれないよ」とチェン。

「そして、チームメイトとしてアルバロ・パレンテを迎えることができて嬉しく思う。GTカーレースで才能をみせつけてきた存在であり、彼をチームに迎えるのは素晴らしいことだ」

 またハブオート・レーシングの2台目のポルシェには、2022年にメルセデスを駆りGT4クラスのチャンピオンを獲得したブライアン・リーと安岡秀徒が乗り込むことになった。GT4を走らせていたGTOレーシングとのコラボレーションチームとなり、ルーフには大幸薬品のロゴも入る。

 一方、2022年もポルシェを走らせ日本チームと激しいバトルを繰り広げてきたタイのAASモータースポーツは、すでに1台のポルシェ、2台のアウディを走らせることが決まっているアブソリュート・レーシングと組み、強力なドライバーラインアップを敷いた。タイ人ドライバーのブティコン・インタラプワサクとアレッシオ・ピカリエロがコンビを組むことになった。

 2014年にチャーン・インターナショナル・サーキットで初めて開催されたスーパーGTではポールポジションを獲得した経験もあるインタラプワサクは、コロナ禍のなかで思うようにアジアでレースを戦うことができなかったが、ル・マン24時間に参戦するなど経験を積んできた。またコンビを組むピカリエロはスーパーGT参戦の経験もあり、ニュルブルクリンク24時間にも挑戦するなど、速さも経験もあるドライバーだ。

「今年もアブソリュート・レーシングとポルシェとともにレースができることに興奮しているよ。2019年はGTワールドチャレンジ・アジアで素晴らしい旅をしていたが、パンデミックの間、コクピットから離れており、レースが恋しかった」とインタラプワサク。

「ポルシェとアレッシオとともにふたたびフルタイムのシーズンに戻りたいと思う。一緒に素晴らしいシーズンが送れると確信しているよ」

2023年のGTワールドチャレンジ・アジアに2台のポルシェで参戦するハブオート・レーシング
2022年のGTワールドチャレンジ・アジアでGT4のチャンピオンを獲得したブライアン・リーと安岡秀徒

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