車内料理のポイントを徹底解説! 安全&快適な車中泊のために知っておきたい注意点4選

「車中飯が車中泊最大の楽しみ」という人は少なくないでしょう。その土地のものを食べたり、お気に入りの道具で調理したり、車中飯の楽しみ方は人それぞれです。ただ、車内で料理をするときにはいくつかの注意点があります。特にこれから車中泊を始める人は「どんな道具が必要なの?」「ニオイは残らない?」など疑問点もあるはず。そこで今回は、知っておきたい車内料理のポイントについて解説します。この記事を読めば、安全かつ快適に車内料理を楽しめますよ。

車中泊初心者必見! 車内料理を安全に行う4つのポイントをおさえよう

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まずは、車内で料理をするときの4つのポイントをお伝えします。

車内料理の4つのポイント

  • 火の取り扱い
  • 換気
  • 衛生面
  • 道具の取り扱い

これらのポイントを知らないと、思わぬ事故や体調不良につながるリスクがあり、せっかくの車中泊が台無しになってしまう可能性もあります。

これから車中泊を始める人は予習として、すでに車中泊を楽しんでいる人は点検として、ぜひ最後までチェックしてくださいね!

【熱源編】安全&快適な車中泊の第一歩! 車内料理で事故を起こさないための調理器具選び

車内料理のポイントの1つ目として、熱源について解説します。熱源は安全性にも直結するポイントであるため、十分に注意しましょう。

車内料理の熱源の選び方

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車内料理で大事になるのが熱源の選び方です。以下に、主な熱源と車内料理との相性をまとめてみました。

車内料理に一番適しているのは、IHクッキングヒーターなどの電気調理器。アウトドア用のガスバーナーやコンロも比較的適していますが、扱いには注意が必要です。

一方で、固形燃料やアルコールストーブは車内での料理にあまり適しておらず、特にアルコールストーブは使用を避けるようにしましょう。

ここからは、それぞれの熱源について順番に解説していきます!

【アルコールストーブ】

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アルコールストーブは万が一倒してアルコールがこぼれた場合、引火しやすく一気に燃え広がってしまう可能性があります。そのため、車内料理で使うのは避けましょう。

【固形燃料】

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手軽に使える固形燃料は、メスティン自動炊飯をしたい人にとってはピッタリの熱源です。筆者も固形燃料で車中飯を作ったことがありますが、便利なので使う頻度は多めです。

ただ、固形燃料の中にはニオイがきついものも少なくありません。狭い車内で固形燃料のニオイが充満すると体調不良にもつながるので、気になる人は避けましょう。

車中泊におすすめの炊飯器6選!煮込み料理やスイーツ作りなど食事のレパートリーが広がる! - ハピキャン|キャンプ・アウトドア情報メディア

【ガスバーナー・ガスコンロ】

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アウトドア用のガスバーナーやガスコンロは、車中泊でも使いやすいのでおすすめです。

アウトドア用のガスバーナーには、OD缶・CB缶それぞれに分離型と直結型があります。料理中に倒してしまう危険性を避けたい人は、OD缶分離型か、CB缶分離型・直結型のいずれかを選ぶのがおすすめです。

ガスコンロはガスバーナーよりはかさばりますが、安定感やCB缶のコストの低さを考えると使い勝手に優れています。

ただし、車内で火を扱う際には引火や一酸化炭素中毒のリスクもあるため、細心の注意が必要です。安全面も考えると、火の取り扱いや車中泊に慣れていない人は避けたほうがいいでしょう。

【電気調理器】

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IHや電熱式などの電気調理器は火を使わないので、安全に料理ができます。電源は必要になってしまうものの、引火や一酸化炭素中毒といった事故の可能性はもっとも低く、安全面ではベストな選択です。

ただし、IH調理器にはアルミ鍋は使えません。IH調理器を使う場合は、ステンレスなどIH対応の調理器具を選びましょう。

万が一に備えて火消しスプレーは必須!

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あまり想像したくないですが、万が一に備えて火消しスプレーは必ず用意しておきたいグッズです。

車内で何かに引火した場合、火消しスプレーがあれば最小限の被害で抑えられます。もし火消しスプレーがなく燃え広がってしまった場合を想像すると……なんとも恐ろしいですよね。

火消しスプレーは大手ECサイトやホームセンターで手に入ります。持っていない人はすぐに用意しましょう!

また、車中泊にまだ慣れていない時期は火を使わない車中飯を選択するのがおすすめです。遠出をする場合、その土地の名産品を購入して食べると旅行気分も味わえます。

「車内料理=火を使う料理」ではないので、ご自身に合った楽しみ方を選んでくださいね。

【換気編】体調にも関わる車中泊の重要ポイント! 車内料理でのニオイ対策も解説

続いては換気について解説します。換気を怠ると思わぬ事故につながるケースもあるので、車内で料理する前には必ず知っておきたいポイントです。

換気に役立つグッズのほか、ニオイ対策についてもあわせて紹介していきます!

車内料理では必ず換気

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まず、車内で料理するときには換気が必須です。

換気をしないと一酸化炭素中毒を引き起こし、最悪の場合は命を落とす危険性もあります。密閉度で言えば、テント泊よりも車中泊のほうが危険性は高いかもしれません。

また、ニオイ対策の観点でも換気は重要。このあと紹介するグッズを使って、ニオイ対策も万全にしておきましょう。

換気やニオイ対策のために持っておきたい道具

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車内で料理する際の換気やニオイ対策のために持っておきたい道具は以下の5つです。

  • 車用網戸
  • サーキュレーター
  • 車載用空気清浄機
  • 消臭成分入りのゴミ袋
  • 一酸化炭素チェッカー

いずれの道具も車中泊での換気やニオイ対策には欠かせないものなので、すべて揃えて車内料理を行うことをおすすめします。

一酸化炭素チェッカーは安全面の観点からもぜひ持っておきたいですね。

車中泊での換気方法や一酸化炭素チェッカーについては以下の記事で解説しているので、あわせてチェックしてみてくださいね!

【衛生編】夏の車中泊では特に気をつけたい! 車内料理では食品&食器の清潔維持も大切

車内で料理をするのであれば、衛生面にも気をつけましょう。特に夏場は車内が猛烈に暑くなるので、食品の保存には不向きな環境です。

ここでは食品&食器の衛生面について、ポイントやおすすめのグッズを解説します。

食品の保存や選び方のポイント

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まず、食品の鮮度を保つためにクーラーボックスは必須です。車内温度が急上昇する夏場は食中毒の危険性もあるので、保冷材や氷と共にクーラーボックスの中で保存しましょう。

連泊をする場合は、保存が効くもの(缶詰やフリーズドライ食品など)や、その都度食べきれるものを選ぶのがポイントです。

車内料理で衛生面を保つためのコツ

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車内料理で衛生面を保つために、以下のような工夫をしましょう。

  • まな板シートを使う
  • アルコールティッシュで食器を拭く
  • 食器不要の食品を選ぶ

まな板シートを使えばまな板を汚すことなく使えるので、洗い物を減らす効果があります。車中泊に限らず、普段の生活で使っている人も多いかもしれませんね。

また、食器類の清潔にも目を向けたいところ。キャンプ場やRVパークなど水場がある場所での車中泊なら食器を洗えるので安心ですが、水場がない場所では工夫が必要です。

水場がない場所での車中泊に便利なのがアルコールティッシュ。食器類をアルコールティッシュで拭くだけでもある程度の汚れは落とせるので、持っておきたいグッズです。

また、できるだけ洗い物を減らしたい場合は食器不要の食品を選ぶのもおすすめ。アルファ米やフリーズドライ食品であれば容器にお湯を注ぐだけなので、料理も片付けも簡単に済みますよ。

【道具の管理編】車中泊が終わったあとの点検も大切! 車内料理後のうっかりミスに気をつけよう

最後に、車内で料理をする際の道具の管理について解説します。

車内料理の道具にはさまざまなものがありますが、なかでも注意が必要な「刃物」と「燃料」の取り扱いを紹介するので、しっかりチェックしてくださいね。

刃物の管理に気をつけよう!

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道具の管理でまず気をつけたいのが、刃物の取り扱いです。

銃刀法では刃渡り6cmを超える刃物は、正当な理由を除き携帯が禁じられています。車中泊後に包丁やナイフを車内に置きっぱなしにすると違反になってしまうので要注意です。

よくあるミスとしては、ダッシュボードに入れっぱなしにしてしまう行為。車中泊が終わったら、使った包丁やナイフは自宅に持ち帰りましょう。

刃物の話 警視庁

燃料やスプレーの管理も重要ポイント!

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OD缶やCB缶、火消スプレーの管理も気をつけたいポイントです。これらの物品は暑い車内に置きっぱなしにすると破裂する恐れがあります。

また、チャッカマンやガストーチなど、着火用の道具も同様です。

楽しい車中泊から帰ったあとには、車内に忘れ物がないか必ず確認しましょう。

車中泊の醍醐味はやっぱり「車中飯」! ポイントを知って車内料理を楽しもう

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車中飯は車中泊の醍醐味のひとつ。しかし、車内で料理をする場合には、火や道具の取り扱い・換気・衛生面と、気をつけなければならないポイントがたくさんあります。

ちょっとした不注意で、大きな事故や体調不良につながる可能性も。「うっかり忘れていた」ということもありえるので、出発前後には今回紹介したポイントをしっかりチェックして、安心安全に車中泊を楽しんでくださいね!

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