表紙は大竹伸朗による新作!『芸術新潮』5月号は坂本龍一を総力特集、4月25日発売!

『芸術新潮』5月号(4月25日発売)は坂本龍一を総力特集。

創刊73年のアート誌が、音楽家をメインの特集で取り上げるのは、武満徹以来、ふたり目。

昨年秋からスタートした特集は、図らずも追悼特集となってしまったという。

浅田彰、李禹煥ほか、豪華な顔ぶれが寄稿。

また、大竹伸朗が表紙のために「千切り絵」ポートレイトを制作した。

1950年創刊の『芸術新潮』が、これまでに音楽家をメインの特集で取り上げたのは、たった一度だけ。2006年の武満徹の特集だった。 ふたり目となる音楽家・坂本龍一の特集企画がスタートしたのは、昨年10月頃のこと。どのような特集にするのか、編集部からの提案のひとつひとつに、坂本は真摯に向き合ってくれたという。 だが、編集作業が大詰めを迎えた4月2日、訃報が報じられた。特集は、図らずも追悼特集となってしまった。 本特集は、「聴く」「見る」「読む」の3部構成。 第1章「聴く」では、盟友・浅田彰が、坂本さんが2017年のソロアルバム『async』で到達した地平をシャープに解析していく。坂本の音楽制作に大きなインスピレーションを与えた美術家・李禹煥も登場し、坂本との交流を語る。 続いて「見る」では、坂本が近年、数多く手がけてきたインスタレーション・アートに焦点を当てる。坂本と多くの作品でコラボレートしてきた高谷史郎の責任編集で、坂本のアートを総覧する。 坂本は、行動するアーティストでもあった。最終章「読む」では、アートジャーナリストの小崎哲哉が、社会に対して、坂本がどのような発言と行動をしてきたのかを紹介する。 そして、画家の大竹伸朗は『芸術新潮』の表紙のために、坂本の肖像をモティーフにした作品を制作。主に指による「千切り絵」の手法でつくられた、渾身の作品となっている。 唯一無二の表現者であった坂本龍一の活動をしっかりと受け止める渾身の特集であり一冊と言えそうだ。

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