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JR東海によるリニアのトンネル工事をめぐる専門部会が4月26日、静岡県庁で開かれ、山梨県内で掘り進められているボーリング調査について「静岡県の水が出てくれば返してほしい」と県は改めて主張しました。JR東海は「山梨県内で出てきた水を戻す結論にはなっていない」として議論が白熱する場面もありました。
<JR東海 澤田尚夫執行役員>
「県境から300mのところにある地下水は静岡県の水じゃなくて山梨県の水っていう考え方はないのかなって思ってるんですけど…静岡県の水なんですかね、それは」
<県の担当者>
「今の時点から返すつもりがないと県外流出の可能性がないということになると思いますけども、可能性が出てきた際にはどう返すかっていうのもあわせて議論すべき」
リニア工事の影響を議論する県の専門部会で、お互いの主張をぶつけあったのは県の幹部とJR東海の役員。なかなか結論が出ないリニアをめぐる問題。今回、議論が熱くなったのは高速長尺先進ボーリングについてです。
このボーリング調査は、地質などの調査を目的に先端直径12cmのロッドなどを使って、山梨県側から静岡との県境近くまで掘り進めるものです。JR東海はこれまでの調査による湧き水、つまり水の流出量は非常に少なかったと説明しています。
一方、県は山梨県側のボーリング調査でも水圧の問題で県内の水が山梨県内に流出するのではと懸念を示していて、両者の主張はかみ合わない状況が続いています。
<JR東海 澤田尚夫執行役員>
「今得られている知見からすると、山梨県内で出てきた水を即戻すという結論には至っていないということです」
<森貴志副知事>
「静岡県の水が出るのであればその分を返してほしいという話なので、戻していただく案をまず前提に示していただいてから掘削していただきたい」
山梨県内で流出する水は静岡県の水なのか。26日の会議では専門家からもさらなる証明を求められ、JR東海は対応を検討する方針です。