ペース配分を“しない” ルーキー蝉川泰果の原点回帰

今季1勝のルーキーが初めての和合に挑む(撮影/亀山泰宏)

◇国内男子◇中日クラウンズ 事前(26日)◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県)◇6557yd(パー70)

前週、茨城での日欧共催ツアーを最終日まで戦った蝉川泰果は、その日のうちに直線距離で300㎞以上離れた名古屋へ移動してきた。「グリーンが硬くて止まらないとウワサに聞いていました」という初体験の和合を24日(月)から18ホール回った。翌日はハーフ、開幕前日はプロアマでまた18ホール。ジムでのトレーニングも怠っていないという。

「去年(日本オープンで優勝してから)試合に出はじめたときだったり、(年明けのスポット参戦で)米国に行っているときとか、ペース配分を考えすぎていた」と振り返る。アマチュア時代は自信を持てる状態まで、納得いくだけ練習をして試合のティイングエリアに立っていた。“原点”ともいえるスタイルに立ち返ったのは、国内開幕の「東建ホームメイトカップ」から。身体に負担はあるものの、「その方が精神的に疲れないので」と笑う。

進藤大典さん(左)にバッグを預ける(撮影/服部謙二郎)

慌ただしく今週の会場に入ってきたのは、初めてバッグを預ける相手の存在も大きい。「コースで、できるだけいろんなことを聞きたかった」相手は、松山英樹のエースキャディだった進藤大典さん。自分からコンタクトを取り、コンビが実現した。

日本オープンの優勝で出場資格を得た7月「全英オープン」の舞台となるイングランド・ロイヤルリバプールを2度経験(2006、14年)している進藤さんに、前週「スコットランドオープン」も含めて帯同を打診。海外で初タッグとなる前に一緒に戦うタイミングが巡ってきたのが今週だった。充実した調整で和合に挑む。(愛知県東郷町/亀山泰宏)

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