難病支援施設「ペンギンハウス」完成 長崎・十八親和銀行が空き店舗を改装

十八親和ペンギンハウスの正面玄関=長崎市坂本1丁目

 十八親和銀行(長崎市)が、同市坂本1丁目の旧大学病院前支店の空き店舗を、小児がんなど難病の子どもや家族が宿泊できる施設に改装した「十八親和ペンギンハウス」が完成し26日、報道陣に公開された。5月2日から運用する。
 難病の子どもが多く入院、通院する長崎大学病院の近くに、安価で利用できる宿泊施設を整備することで、子どもや家族の経済的、精神的な負担軽減を図る。遠方から子どもの付き添いなどで訪れた家族の滞在や、入院中に子どもの外泊が許可された場合に家族との宿泊などを想定し、1日1部屋を千円で利用できる。
 同行が、旧十八、旧親和両行の店舗統合で生じた空き店舗の利活用を検討していたところ、市内の別の場所で難病支援の宿泊施設を運営していたボランティア団体から相談を受けた。改装費は同行が負担し、新たに法人化したボランティア団体「長崎ペンギンの会」に無償で貸し出す形で運営する。 1階に1部屋、2階に4部屋の客室を整備し、最大5組が泊まれる。

十八親和ペンギンハウスの1階客室

1階は車いすでも利用できるバリアフリー仕様。2階は洋室と和室を2部屋ずつで、台所や共用スペース、洗濯室も設けた。正面玄関の壁には「感謝のクスノキ」のタイル模様を設置。今後、法人への寄付者の氏名を貼り付けていく予定という。 同行の野田勝丈総合企画部長は「地域貢献に資する店舗活用が実現できた。今後も地域のニーズに合った活用方法を考えていきたい」と話した。

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