世界5都市をつなぎ キッズゲルニカ 長崎・平和公園で「私のキーウ」歌唱

キッズゲルニカの前でメッセージを発信する参加者=長崎市、平和公園

 「ブチャを最後の虐殺の地に」-。スペイン・ゲルニカ、ウクライナ、被爆地長崎など世界5都市をつなぎ、大型絵画「キッズゲルニカ」を通して平和を訴えるイベントが26日、オンラインであった。長崎市から約30人が平和公園からメッセージを発信した。
 この日はゲルニカ・ルモ市がドイツ軍による世界初の無差別爆撃を受け86年となる節目。ロシア軍による民間人虐殺があったウクライナのブチャ市が発案し、キッズ・ゲルニカ・ウクライナの渡邊実代表(66)=静岡県在住=が広島など各都市を結び企画した。
 キッズゲルニカは、ピカソの反戦壁画「ゲルニカ」と同じサイズのキャンバスに描く国際的なアートプロジェクト。ブチャ市では子どもたちが手がけたキッズゲルニカが発表され、ゲルニカ・ルモ市からは無差別爆撃の生存者の孫がメッセージを発信した。
 長崎市では市内の学童保育クラブと高校が制作したキッズゲルニカ2枚を広げ、市立大浦小児童らでつくる長崎居留地キッズコーラスが「私のキーウ」をウクライナ語で歌った。同校4年の藤田望央さん(9)は「ウクライナで泣いている人や苦しんでいる人が笑顔になれるように歌えた」と話した。

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