「100%になれなくても」 畑岡奈紗が1年前の優勝コースで学んだこと

開幕前日はプロアマ戦に出場した畑岡奈紗(撮影/村上航)

◇JMイーグルLA選手権 presented by プラストプロ 事前(26日)◇ウィルシャーCC (カリフォルニア州)◇6258yd(パー71)

畑岡奈紗が当地ウィルシャーCCで米ツアー6勝目を挙げた1年前の「DIOインプラントLAオープン」。5打差で圧勝したものの、当時はショットに悩みを抱え、前週の「ロッテ選手権」では予選落ち。初日「67」で2位発進を決めても、自己評価は「20点」と低いものだった。

1年前に独走優勝を果たしたコースに臨む(撮影/村上航)

今年は、さらに厳しい目で自身の状態を見つめている。「去年よりも、ちょっと悪いくらい」と、ショットに不安を残して4連戦目となる今週に入った。2週前の「ロッテ選手権」では首位に2打差と優勝を狙える位置で最終日を迎えたが、フェアウェイからグリーンを狙うショットが安定せず「74」。その影響は翌週にも響き、今季メジャー初戦「シェブロン選手権」は37位に終わった。

メジャー戦を終えて、日本に拠点を置く黒宮幹仁コーチらとオンラインでミーティングも行った。スイングについて動画でやりとりすることはあったが、直接言葉を交わしたのは久々だった。

コースからハリウッドサインを望む(撮影/村上航)

ショットの向上を求める中で、これまで弾道計測器の数値にこだわってきたが「数値だけじゃなくて、自分の感覚を大事にしていかないと」という気づきがあったという。「色々試しすぎていた」とも振り返り、今週はテークバックでクラブが寝てしまうクセの修正を徹底。「ポイントを絞って修正点に取り組んでいけたら」とコースで調整を重ねた。

優勝コースでショット復調なるか(撮影/村上航)

そんな状況ながらポジティブな気持ちで今週に臨めるのは、1年前の経験があるから。「去年も決していい状態ではなかった。練習場で100%になれなくても、コースでまた変わると学べた」と振り返る。万全ではなくても、ときに勝利の女神がほほ笑むことを思い出させてくれたコースで1年前の再現を目指したい。(カリフォルニア州ロサンゼルス/谷口愛純)

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