献血、若年層の協力求む 岩手県内、在宅ワーク増加が影響

 

 若年層の献血協力者が県内で減っている。近年は30代以下が減少傾向にあり、新型コロナウイルス禍で在宅ワークが増えて顕著になった。50、60代は伸びているが「69歳まで」との年齢制限があり、関係者は将来的に救命医療に支障を来す恐れがあるとして若者向けの啓発活動を強化する。

 県赤十字血液センターによると、2022年度の本県の献血者は4万3104人で、13年度に比べ17.6%減った。主な内訳は30代が同40.4%減、20代は同37.3%減、10代は同54.4%減。関心の薄れが背景にあるとみられる。

 コロナ禍ではテレワークの普及によって出社する人が減り、企業を訪問しても必要な計画数を確保できない側面も。献血者が安定していた40代も21年度以降は減少傾向に転じた。50代以上と他県からの支援でしのいでいるのが現状だ。

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