「鞆の浦観光鯛網」始まる 江戸時代から伝わる伝統漁法を再現 広島

広島・福山市で「鞆の浦観光鯛網」が、28日から始まりました。

鞆の浦観光鯛網は、波穏やかな鞆の沖合いに産卵のため集まった鯛を一網打尽にする、江戸時代から伝わる伝統漁法を再現するものです。

28日は、観光客50人が観覧船から漁を見学しました。鞆の沖合いおよそ500メートルで親船が長さおよそ1500メートル・幅100メートルほどの網を下ろしていきます。

鞆の浦観光鯛網は、漁業者が高齢化などで担い手が減っていました。そこで伝統文化を後世に伝えるため一般から有志を募り、応募してきた35人のうち、28日は4人が漁のサポートをしました。

その4人も乗っている親船は、左右に大きく円を描くように広がったあと、距離を縮めていくことで鯛を囲い込んでいきます。

網を上げると、中には生きのいい鯛が多くかかっていました。観光客は漁船に乗り移り、獲れたての鯛を購入していました。

観光客たち
「こんなの、やっているのを知らなかったので、すごいです。感動しました」
「一般の人が(漁を)見せてもらえるというのはなかなかないと思うので、わざわざ関東から来ました」
「漁師の人たちがすごい技術で網を引っ張ったり、指示をしたりして、とてもすごいと思いました」

初夏の訪れを告げる鞆の浦観光鯛網は、5月7日まで毎日、開催されます。

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