栃木・巴波川沿道で社会実験 街なかに休憩所設置

巴波川沿いに設置されたベンチ

 【栃木】市職員やコンサルタント会社社員による官民連携のまちづくり組織「ウズマクリエイティブ」は4月中旬から、市中心部を流れる巴波(うずま)川周辺の道路で、地域活性化を目的とした社会実験を行っている。キッチンカーの出店や休憩スペースを設置し、にぎわい創出への効果を探る。

 社会実験は巴波川の幸来橋から蔵の街遊覧船乗船場付近の約150メートル区間で実施している。ウズマクリエイティブは「巴波川周辺などの中心市街地に、座る場所や日陰など一休みする場所が少ない」として社会実験を企画した。利用者の年齢や性別、滞在時間、移動手段などを調べ、市中心部の活性化策に生かす方針。

 17日~5月7日まで「小休憩・立ち飲みエリア」とし、川沿いの欄干や街灯の下に小さなテーブルを設けている。25日から5月1日の期間は「のんびり飲食・休憩エリア」とし、同じ区間に2~3人掛けのベンチを設置。幸来橋の歩道には軽食販売のキッチンカーが出店し、巴波川のこいのぼりや塚田歴史伝説館など歴史ある建物を一望できる場所で飲食を楽しめるようにしている。

 期間中は、テーブルなどに記載されたQRコードでアンケートを実施している。ウズマクリエイティブのプロモーション担当義達祐未(よしたつゆみ)さん(37)は「巴波川をゆっくり眺めて、滞在時間を伸ばしてもらいたい。アンケートを通し、周辺活用の検証に協力していただきたい」と話している。

幸来橋に出店したキッチンカー

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