リヤグリップに苦戦の中上貴晶「予選Q2は涼しい時間帯に行われるメリットを最大限活かしたい」/第4戦スペインGP初日

 4月28日、2023年MotoGP第4戦スペインGP MotoGPクラス初日のプラクティス1、2がスペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで行われ、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は初日総合9番手に入った。

 今回のヘレスは中上が得意としているサーキットのひとつで、初日から好調な走り出しを見せていた。午前のP1は雲が多く広がる天候の下、ドライコンディションで行われ、中上は序盤から上位に食い込んでいく。セッション中盤に2番手に浮上すると、翌周も連続アタックで全体ベストに迫る勢いで周回するも、セクター4でタイムを落としてしまい、わずかに及ばず2番手に留まった。

 しかし、残り10分に差し掛かると中上が1分37秒580を叩き出して、トップタイムを塗り替える。その後、タイムを更新するライダーが現れて少し順位を落とすが、中上も自己ベストを0.536秒縮めて再びトップに立つ。その後、ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)と、終了間際にダニ・ペドロサ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)のふたりが中上のタイムを上回り、3番手で終えている。

 午後のP2では、気温と路面温度がともに上昇したコンディションで行われた。開始から20分経過したあたりで中上がトップタイムをマーク。しかし、セッション後半にタイムを更新するライダーが続々と現れるなか、中上はリヤのトラクション不足に苦しみ、P1での自己ベストを上回ることができずに14番手で終えている。

 P2では順位を順位を下げてしまう形となったが、総合では9番手となり、第2戦アルゼンチンGP以来のダイレクトQ2進出を果たしている。予選では今季ベストグリッド獲得、そしてスプリントレースでは上位フィニッシュを目指して戦って行く。

■LCRホンダ・イデミツ中上貴晶(P1:3番手/P2:14番手)
「午前中のセッションはいい走りができたのですが、午後はリヤグリップに苦戦してタイムを更新できませんでした。しかし、Q2にダイレクトで進出することができました。明日は午前中のフリー走行で、気温が上がったときのリアのトラクション不足対策に挑み、Q2では今季ベストグリッドを目指します」

「昨年は3回のフリー走行でQ1、Q2の組み分けが決まりましたが、今年は初日に行われる2回のプラクティスでQ1、Q2の組み分けが決まるので、2セッションともに集中しました。明日はフリープラクティスを有効に使い、Q2では、涼しい時間帯に行われるメリットを最大限活かしたいです」

中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)/2023MotoGP第4戦スペインGP 初日
中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)/2023MotoGP第4戦スペインGP 初日
中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)/2023MotoGP第4戦スペインGP 初日
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中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)/2023MotoGP第4戦スペインGP 初日
中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)/2023MotoGP第4戦スペインGP 初日
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