挑戦から5年以上…ぶっちゃけもう日本に帰ってきてほしい日本人7名

ヨーロッパの秋春制のシーズンは、そろそろ終わりを迎えようとしている。

そこで今回は、「長年海外プレーしていながら最近ほぼ出番を得られていない」あるいは「結果を残せていない選手たち」をお届けしよう。

もちろん選手個人は価値を見出してそこに留まっているはず。しかし短いサッカー選手のキャリアを考えて、一度日本に戻って立て直すことが現状望ましい選手たちを選んでみた。

岡崎慎司

所属クラブ:シント=トロイデン(ベルギー)
海外での生活:13年目
今季の成績:30試合1ゴール/2,555分(チームの順位:16位)

長年、日本代表のエースストライカーだった岡崎慎司。

レスターで「100年に一度の奇跡」と呼ばれるプレミアリーグ優勝をレギュラーとして経験した日本史上最高のFWも4月16日に37歳になった。

今季は日本のDMMが所有するシント=トロイデンに加入したが、サイド起用も多かったため1ゴール。ここ3シーズンの得点はわずかに1、2、1に終わっている。

未だ高みを目指して欧州に止まり続けているが、元気なうちに日本でプレーしているところを見せてほしい。

柴崎岳

所属クラブ:レガネス(スペイン2部)
海外での生活:7年目
今季の成績:28試合0ゴール/1,703分(チームの順位:16位)

才能の宝庫だった「プラチナ世代」を宇佐美貴史と共に牽引してきた柴崎。

2016年暮れのクラブW杯であのレアル・マドリーから2得点を決め、直後にスペインへ。欧州を席巻する天才MFの姿をサッカーファンは夢見た。

しかしあれから6年。スペインではここ数シーズン2部で戦っており、チームは現在16位。シーズン中に開催されたワールドカップも出番なしのままで終わった。

レガネスとの契約は今年夏まで。混乱の渦中にある古巣の鹿島を救うためにも一度戻ってきてはどうだろうか。

中島翔哉

所属クラブ:アンタルヤスポル(トルコ)
海外での生活:夏で7年目
今季の成績:12試合0ゴール/521分(チームの順位:12位)

森保体制の発足半年で輝かしいプレーを見せ、瞬く間に日本の10番となった中島翔哉。誰もがカタール大会でのエースとしての活躍を確信した。

しかし2019年1月、そのカタールへの大型移籍後に大ケガ。さらにFCポルトではセルジオ・コンセイソン監督との衝突、妻の病など不運が続いた。

いつしか日本代表にも選ばれなくなり、中島が守ってきた日本代表の左サイドには三笘薫が台頭した。カタール大会や現在の躍動を彼はどのように見ているのだろうか。

そんな小さな10番は今季、香川真司の元同僚ヌリ・シャヒン監督の誘いによってトルコへ渡ったが、ここまで0ゴールに終わっている。

川島永嗣

所属クラブ:ストラスブール(フランス)
海外での生活:夏で14年目
今季の成績:0試合0ゴール/0分(チームの順位:15位)

かつての守護神・川島は、批判もありながらワールドカップのメンバーに選出された。

涙を流した感動のスピーチなど最年長としてチームメイトを鼓舞し、日本代表の活躍と16強入りに貢献したことは間違いない。

ただ今シーズンもフランスのストラスブールで出番なし。昨年、「しっかりポジションを奪えるようにまたやっていきたい」と話していたがその機会は訪れていない。

冬に加入した鈴木唯人にはいろいろと助言を与えているようだが、その貴重なアドバイスは日本に戻ればより多くのことができるだろう。

中井卓大

所属クラブ:レアル・マドリー・カスティージャ(スペイン)
海外での生活:10年目
今季の成績:2試合0ゴール/3分(チームの順位:3位)

久保建英と並ぶ日本の2大天才少年としてサッカーファンを熱狂させた中井も今月、スペインでの生活が10年目を迎えた。

成長期にドリブラーからパサーへと転身しながらもレアルで着実に階段を上ってきたが、世界最高チームにおいて最後の壁は厚い。

時折トップチームの練習に参加し「カルロ・アンチェロッティ監督のお気に入り」だと伝えられたりもするが、それがどこまで本当かどうかも定かではない。

現在所属する3部カスティージャでの今季の出場は3分のみ。ラウール・ゴンサレス監督が率いるチームは3位と好調だが、全く出番を得られていない。

年齢的には最も成長する時期だけに、どんな形であっても出場機会を得られる道を探るべきだろう。

安部裕葵

所属クラブ:バルセロナB(スペイン3部)
海外での生活:5年目
今季の成績:0試合0ゴール/0分(チームの順位:3位)

日本の経済不況によって失われた20年を「ロスト・ジェネレーション」通称ロスジェネと呼ぶが、安部にとってこの4年間は完全に失われたものだった。

鹿島アントラーズで頭角を現し、世代別の日本代表でも活躍。五輪世代で臨んだ2019年コパ・アメリカにも出場し、その後の東京五輪へのメンバー入りやA代表入りは確実に手の届く範囲にあった。

しかし2019年、レアル・マドリーに奪われた久保建英の代わりとしてバルセロナが新たな日本人をピックアップ。それが悪夢…(といっていいだろう)の始まりだった。

最初のシーズンはBチームで出場していたが、その後は大きなケガもあり長期離脱。この2シーズン、公式戦での出場記録は全くない。

久保裕也

所属クラブ:FCシンシナティ(アメリカ)
海外での生活:夏で11年目
今季の成績:4試合0ゴール/53分(チームの順位:2位)

京都サンガで10代とは思えない異彩を放ち、いち早く欧州挑戦を決めた男は、リオ五輪世代のエースとして期待を受けた。

だがそのリオ五輪はクラブの都合で出場がかなわず。その後ベルギーでの活躍でハリルホジッチ体制の日本代表レギュラーとなるも、ハリルの電撃解任によってロシア大会から落選した。

以降はがっくりパフォーマンスを落としてアメリカへ。今季は好調なFCシンシナティで久保自身はケガもあり、途中出場からの4試合(53分)の出場に止まっている。

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昨年にはボランチでも起用された。器用な彼らしいことではあるが、一度日本に戻り、再びストライカーとして勝負する彼を見てみたい。

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