京都府舞鶴市浜の舞鶴フェリーターミナルで4月24日、テロ対策の訓練があった。液状の毒物が散布されたとの想定で、警察官や消防隊員、海上保安官が施設内の除染やテロリストの制圧について連携を確認した。
京都府警舞鶴署が主催し、市消防本部や舞鶴海上保安部など港のテロ対策に関係する機関の約50人が参加した。
ターミナル内に不審な液体が散布されたとして訓練はスタート。通報で駆け付けた消防隊員は体調不良者を救急搬送したほか、化学防護服を着用して施設内に入り、毒物の除去装置などを起動して除染作業を行った。
前島埠頭(ふとう)に停泊中の新日本海フェリー「あかしあ」では、舞鶴署員や府警機動隊員がナイフや拳銃を持った犯人を制圧。海上では舞鶴海保の巡視艇「ゆらかぜ」と舞鶴署の警察艇「ゆら」がサイレンを鳴らし、付近の船舶に避難を呼びかけた。
舞鶴署の曽根裕之署長は「サミット前の時期に実践的訓練ができたことは有意義だった。今後も連携を深め、テロ対策に取り組む」とあいさつした。