春の大祭スタート 足利の鑁阿寺 国重要文化財の一切経堂も公開 5日まで

力を合わせて輪蔵を回す参拝者

 【足利】「大日さま」として親しまれている家富町の国宝鑁阿寺(ばんなじ)(山越忍隆(やまこしにんりゅう)住職)で3日、春の大祭が始まった。国重要文化財の一切経堂も4月29日から特別公開されており、多くの参拝客でにぎわっている。

 堂内中央には、一切経2千巻余りを納めた高さ15メートルほどの八角型輪蔵がある。取っ手を押して1回転させると、全ての経典を読んだことと同じ御利益がもたらされるという。晴天に恵まれたこの日、参拝客が次々に訪れ、ゆっくりと輪蔵を回していた。

 堂内では足利尊氏(あしかがたかうじ)から始まる室町幕府の歴代15人の将軍坐像(ざぞう)なども公開している。埼玉県川越市、小学6年芝初菜(しばにいな)さん(11)は「学校で歴史を勉強するので、友達にも教えてあげたい」と笑顔を見せた。

 経堂の公開は5日までで、拝観料300円。

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