卵不足長期化 神奈川県内の外食、小売りも試行錯誤 卵メニューのレシピや内容変える

相鉄ローゼンは卵の「1人1パック」の購入制限を続ける。低価格の商品は夕方には完売するという=横浜市瀬谷区の三ツ境店

 鳥インフルエンザの感染拡大で鶏卵の供給不足が長期化し、影響は神奈川県内の外食や小売店にも広がっている。各店は卵メニューのレシピや内容を変更し、半年以上先と見込まれる供給回復まで試行錯誤してしのいでいる。

 箱根・大涌谷の温泉池でゆでる名物「黒たまご」。ワンコインで買い求めやすい1袋500円で販売を続けるものの、3月に5個から4個入りに変更され、実質値上げされた。「1個食べると寿命が7年延びる」と言い伝えられ、「7年延命し損ねた」と観光客から冗談も聞こえる。

 ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、ニワトリの飼料だけでなく、輸送コストも高騰。販売する奥箱根観光(箱根町)によると、2月に原価は倍増し、鳥インフル拡大が供給難に追い打ちをかけた。担当者は「供給が回復しても、インフレ下で5個に戻すのは難しいだろう」と打ち明ける。

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