「良縁結ぶ」水引の魅力発信 大分市の梅崎さん、国内外へオンライン講習も【大分県】

水引のカーネーションなどを手にした水引作家の梅崎照美さん(前列左から2人目)と受講生ら=杵築市山香町のキオラコテージ
梅崎照美さんや受講生が制作した花やティアラなどの作品

 【大分】大分市荏隈の梅崎照美さん(55)は水引作家「結(むすぶ)・ここちよ」として活動している。色とりどりの水引でアクセサリーやブーケなど美しい一点物を制作。講師として県内だけでなく、オンラインを通じて関東やロンドンでも講習会を開く。「良縁を結ぶ」といわれる水引の魅力を広く発信している。

 きっかけは10年ほど前、同居する義母の介護で家を空けられなかったこと。前々から興味のあった水引の創作を独学で始め、5年前から本格的に取り組むようになった。交流サイト(SNS)を通じて同市出身のマナーコンサルタント西出ひろ子さん(56)=東京都=と出会って人脈が広がり、大手企業からも仕事を依頼された。

 現在は県内外で計約40人の受講生を指導する。杵築市山香町のキオラコテージ(5月のみ休館)では月2回、講習会を開講。4月19日には大分、福岡両県の女性7人が参加した。玖珠町の合原富美(ごうばる・ふみ)さんは「形ができる面白さにはまった。大人になってこれほど無心になれるとは」と笑顔で話す。

 梅崎さんは健康長寿の意味がある「松結び」など50種類以上の結び方が自在にできる。受講生からは「穏やかな先生。何度同じことを質問しても、分かりやすく丁寧に教えてくれる」と慕われている。これまでに6歳から97歳までの受講生を指導し、10人ほどが講師になったという。

 西出さんが代表理事を務める一般社団法人マナー&プロトコル・日本伝統文化普及協会(東京都)の副理事でもある。5月6、7の両日には、JR大分駅前広場で開催される「伝統フェス」に出店する。

 梅崎さんは「性別や年齢に関係なく楽しめる。日本の伝統的な文化でもある水引の魅力を世界に広げたい」と話した。

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