三笘薫、「超ドリブル」で涙目にさせた3名と完璧に止められた3名

大ブレイク中のブライトンMF三笘薫。

プレミアリーグでの活躍が与える影響は大きく、今や世界屈指のドリブラーと比較されるほどだ。

ここでは、これまで三笘が「完膚なきまでに打ちのめした世界的なDF」と逆に「完璧に封じられてしまったDF」を取り上げてみよう。

ケニー・テテ(フラム)

試合日:2023年2月18日(プレミアリーグ)

フラムのオランダ代表DFケニー・テテは、世界で最初に「三笘の止め方」を示した人物かもしれない。

ワールドカップ後の三笘はまさに飛ぶ鳥落とす勢いだったが、この日は対峙したテテからマンマーク気味に守られドリブルが完全に封じられた。

「マンツーマン気味じゃないですけど、相手が強い中で、もうちょっとプレーの引き出しを多く取ればよかった」とは試合後の三笘。

ブライトンの地元メディアも「ブライトンでの最も弱々しいパフォーマンスの1つだった」と単独最低の評価を与えた。

キーラン・トリッピアー(ニューカッスル)

試合日:2022年8月13日(プレミアリーグ)

イングランド代表DFトリッピアーは、三笘の“最初の餌食”になったプレミアリーグのDFだ。

ベルギーのユニオン・サン・ジロワーズに1年間ローン移籍していた三笘は、昨夏ブライトンに正式加入。第2節ニューカッスル戦の後半30分に投入され、新天地デビューを果たした。

この試合での出場時間はわずかに15分だったが、決定機を演出するなど大いに存在感を発揮。経験豊富なイングランド屈指のDFを翻弄した。

『Sky Sports』は三笘をトロサールらと並ぶチーム最高の8点を与え、『BBC』のファン投票でもチームの中でトップだった。

エデル・ミリトン(ブラジル代表)

試合日:2022年6月6日(国際親善試合)

国際舞台において、世界で初めて三笘に衝撃を与えたのはもしかするとミリトンだろうか。

この試合のセレソンは、今ではいろいろ大変なダニエウ・アウヴェスが右サイドバックで先発していたが、三笘が途中投入される直前に下がり、中央のミリトンが右サイドにまわった。

三笘は「ミリトンにスピードがあることがわかっていた中で、自分のドリブルがどれだけ通用するのか知りたい」と果敢に挑んだが、軍配はミリトンに上がった。

自身はフレッシュだったにもかかわらず体力的に消耗していた相手に完敗を喫した三笘は「自分がそういう実力であることが改めてわかった」と試合後に語っている。

ダニエル・カルバハル(スペイン代表)

試合日:2022年12月1日(ワールドカップ)

ワールドカップで大ブレイクした三笘だが、中でもスペイン代表との試合は後世まで語られるであろう。

この大会の三笘はジョーカーとしての役割を任され、1点ビハインドの後半から満を持して投入された。一方スペインもそれを理解しており、ルイス・エンリケ監督は後半から守備の強いカルバハルを投入した。

しかし三笘は、このレアル・マドリーのDFを全く問題にしなかった。

「三笘の1mm」で田中碧の逆転ゴールを演出すると、その後もカルバハルをぶち抜いて長距離を突破し、(前田大然が外してしまったが)決定機を作っている。

アーロン・ワン=ビサカ(マンチェスター・ユナイテッド)

試合日:2023年4月23日(FAカップ)

直近で三笘を完封したのは、マンチェスター・ユナイテッドのDFアーロン・ワン=ビサカだ。

イングランド代表でもある25歳のDFは、120分の激闘とPK戦の末に制したFAカップ準決勝に右サイドバックで先発し、ブライトンの三笘を完璧なまでに抑え込んだ。

元イングランド代表DFリオ・ファーディナンドは「三笘は私にとって今シーズンの発見」としながらも「ワン=ビサカは彼に足かせをつけた」とコメント。

三笘自身も「(ワン=ビサカは)対人が強いので、そこを僕も考えながらやってましたけど、最後のところで足が伸びてきたり、下げられるシーンが多かったので、本当に完敗かなと思ってます」と完敗を認めた。

トレント・アレクサンダー=アーノルド(リヴァプール)

試合日:
2022年10月1日(プレミアリーグ)
2023年1月14日(プレミアリーグ)
2023年1月29日(FAカップ)

リヴァプールのアーノルドは、おそらく三笘の顔さえ見たくないと思っていることだろう。

ブライトンは今季リヴァプールと3度対戦しているが、三笘はその全ての試合で躍動。リヴァプール不動の右サイドバック、アーノルドを徹底的に痛めつけた。

『Opta』によれば三笘はリヴァプールとの試合で計10回ドリブルを成功させており、その内の半分がアーノルド相手に記録したものだとか。

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3度目の対戦でも三笘を止められなかったアーノルドは、その試合の後半14分に屈辱的な途中交代。事実上の完敗宣言であった。

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