5月6日に「半影月食」、食の最大の時間いつ…どんな見え方 2023年GWの天体ショー

月食の仕組み(出典:国立天文台)

 月が地球の淡い影(半影)に隠される「半影月食」が5月6日、観測できる。今回の半影月食では月が本影近くまで入り込むため、食が最大になると月の本影に近い側が暗くなるのが、はっきり分かりそうだ。国立天文台の情報を基に食が最大になる時間や半影月食の見え方をまとめた。

 そもそも月食とは、地球の影の中を月が通過することによって、月が暗くなったり、欠けたように見えたりする現象。国立天文台によると、地球の影には「本影(太陽光がほぼさえぎられた濃い影)」と「半影(本影を取り囲む薄い影)」の2種類があり、月がどちらの影に入り込むかによって、月食の呼び方が変わる。

 有名な「皆既月食」は、月の全てが本影に入り込む現象。月の一部だけが本影に入り込む「部分食」を含め、月の一部または全部が本影に入った状態を一般的に「月食」という。

 それに対して、半影月食は月の一部または全部が半影だけに入った状態。半影は薄い影のため、目で見ただけでは月が欠けているかどうか、通常はあまり分からないという。ただ、今回の半影月食では月が本影近くまで入り込むため、はっきり分かりそうだ。

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 半影月食が起こるのは5月6日に日付が変わった頃から日の出前にかけて。気になる食の最大は、同日午前2時23分の予想だ。ゴールデンウィーク中、ちょっと夜更かしして天体ショーを楽しむのもいいかもしれない。

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