議員インターンシップ 大学生が「なり手不足」など協議 地方議員と交流の場を

議員のなり手不足について意見交換する学生=長崎市千歳町、北公民館

 議員の仕事って忙しそう? 年齢層が高くて男性が多い? 何となく怖そうなイメージ?

 投票率の低下や有権者の政治離れが進む中、県内の大学生が「地方議員のなり手不足」などについて意見を交わした。議員インターンシップを経験した学生の一人は「地方議員の普段の仕事は分かりにくく、伝わっていない」とし、学生と議員が交流する場を積極的に設けるべきと指摘した。
 若者の政治参加を促すNPO法人ドットジェイピー長崎支部が先月末に長崎市内で開催した。県立大、長崎大、鎮西学院大から計11人が参加。3グループに分かれ、協議した。
 「なぜ議員になる人が少ないのか」とのテーマでは、「そもそも政治に興味がない人が多い」「(不祥事のニュースで)議員にあまりいいイメージがない」「政党に所属してなかったり、支援者がいなかったりで『立候補してもどうせ勝てない』と消極的に考えてしまうのでは」など多様な意見が上がった。
 参加者にはインターンシップ経験者も多く、地方議員の仕事を「現場に足を運び、地域をよりよくするために働ける」と捉える一方、「(学生に)遠い存在」との実感も。多くの学生が政治に関わるために、議員との交流会開催のほか、「大学の講義の一環で議会傍聴を取り入れてはどうか」との提案もあった。
     ◇ 
 議員インターンシップは主に大学1、2年生を対象に、毎年春(2、3月)と夏(8、9月)に実施。同支部メンバーが参加学生の希望を聞き、受け入れ予定の県議らとマッチングを図る。同支部広報担当の県立大2年の池元優花さん(19)は「インターンシップを通じ、若者を政治に近づけたい。大学生だけでなく、議員の皆さんにも活動に関心を持ってもらいたい」としている。問い合わせは同支部(nagasaki@dot-jp.or.jp)。

© 株式会社長崎新聞社