4年ぶりにじゃがまいた 小山市の間々田八幡宮 国重要文化財【動画】

「水飲みの儀」で水しぶきを上げる大蛇=5日午後0時25分、小山市間々田

 国重要無形民俗文化財に指定されている、五穀豊穣(ごこくほうじょう)と無病息災を願う栃木県小山市間々田地区の伝統行事「間々田のじゃがまいた」が5日、間々田八幡宮で行われた。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で2019年以来、4年ぶりの実施となり、会場には地元を中心に再開を待ちわびた多くの市民が集まった。

 同地区の7自治会がそれぞれ手作りした、竹にわらと縄、シダなどを巻いた全長15メートルの「蛇(じゃ)」が同八幡宮に集結。境内でおはらいを受け、1体ずつ池で水を飲む「水飲みの儀」を行った後、「じゃーがまいた、じゃがまいた」のかけ声とともに各町内を練り歩いた。

 今回は水飲みの儀を終えた後、速やかに練り歩きに移ることで、境内に蛇の担ぎ手が集中する時間を短くするなどの感染症対策を取り入れた。

 間々田のじゃがまいた保存会の五十畑正一(いそはたまさいち)会長(87)は「中止の3年間はもどかしい日々だったが、復活することができてこの上ない喜びです。これからも伝統行事の保存、伝承に全力を尽くします」と話した。

「水飲みの儀」で水しぶきを上げる大蛇=5日午後0時15分、小山市間々田
「水飲みの儀」で水しぶきを上げる大蛇=5日午後0時15分、小山市間々田

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